擬軌道尾行性の補題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/04/02 17:29 UTC 版)
数学の力学系理論において、擬軌道尾行性の補題(ぎきどうびこうせいのほだい、英: shadowing lemma)とは、ある双曲型不変集合の近くでの擬軌道の挙動に関する補題である。大雑把に言うと、この定理では、すべての擬軌道(各ステップ毎に丸め誤差を含む、数値的に計算された軌道と考えることが出来る[1])は(わずかに初期値が変動された)ある真の軌道に一様に近い所で留まることが示されている。言い換えると、擬軌道は真の軌道に「尾行される」ということになる。この補題がデジタルカオスに対して利用できないことは、International Journal of Bifurcation and Chaos,[2] Sec. 2.2.3 で示されている。
- ^ Weisstein, Eric W., "Shadowing Theorem" - MathWorld.(英語)
- ^ Shujun Li, Guanrong Chen and Xuanqin Mou (2005). "On the Dynamical Degradation of Digital Piecewise Linear Chaotic Maps". International Journal of Bifurcation and Chaos 15 (10): 3119–3151. doi:10.1142/S0218127405014052.
- ^ A. Katok, B. Hasselblatt, Introduction to the modern theory of dynamical systems, Theorem 18.1.2.
- 1 擬軌道尾行性の補題とは
- 2 擬軌道尾行性の補題の概要
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