妖異金瓶梅とは? わかりやすく解説

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妖異金瓶梅

読み方:ヨウイキンペイバイ(youikinpeibai)

作者 山田風太郎

初出 昭和29年

ジャンル 小説


妖異金瓶梅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 15:47 UTC 版)

妖異金瓶梅
著者 山田風太郎
発行日 1954年
発行元 講談社
ジャンル 推理小説
日本
言語 日本語
形態 上製本
次作 秘抄金瓶梅
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妖異金瓶梅』(よういきんぺいばい)は、山田風太郎連作時代・伝奇推理小説。中国の「四大奇書」のうちの『金瓶梅』に題材をとりながら、オリジナルの物語で進む推理小説である[1]

主な登場人物

西門慶(せいもん けい、さいもん けい)
清河県の生薬を商う裕福な商人。大勢の夫人や美童、取り巻きの幇間らを屋敷に同居させている。
応伯爵(おう はくしゃく)
西門慶の友人で義兄弟の誓いを結んだ仲。放蕩のすえに破産して、西門慶の屋敷に居候している遊び人。本作の探偵役。
潘金蓮(はん きんれん)
西門慶の第五夫人で「金瓶梅」の「金」に相当。
李瓶児(り へいじ)
西門慶の第六夫人で「金瓶梅」の「瓶」に相当。
龐春梅(ほう しゅんばい[2]
潘金蓮付の女中(小間使い)。「金瓶梅」の「梅」に相当。西門慶と妾の関係にある。
呉月娘(ご げつじょう)
西門慶の正夫人。元・第二夫人だったが、正妻が死んで第一夫人になった継室。一家の取りまとめ役。
陳恵英(ちん けいしゅう)
西門慶の亡き正妻。作中では娘と婿を遺してすでに死去。
李嬌児(り きょうじ)
西門慶の第二夫人。元は廓(遊郭)の歌い手。
孟玉楼(もう ぎょくろう)
西門慶の第三夫人。呉服屋の未亡人だった。
孫雪娥(そん せつが)
西門慶の第四夫人。もとは龐春梅のような女中あがり。夢遊病の気がある。
宋恵蓮(そう けいれん)
西門慶の第七夫人。小さな足を誇る。原作では来旺の元妻だが、本作では言及されていない。
鳳素秋(ほう そしゅう)
西門慶の第八夫人。夫人になってから日が浅い。原作には出てこない。
来旺児(らい おうじ)
西門慶の屋敷の門番。
画童(がどう)
西門慶が寵愛する美少年。17歳。
琴童(きんどう)
西門慶が寵愛する美少年。18歳。
可九(か きゅう)
検屍役人。警官のような仕事もする。
蘇竜眠(そ りゅうみん)
画家。西門慶の招待客。

内容

中国はの時代。清河県の生薬商・西門慶は、妻と7人の妾を同居させていた。その西門家で怪事件が連発し、西門慶の友人・応伯爵が事件の謎を解き明かそうとする。

収録作品

  • 「赤い靴」(初出:『講談倶楽部』1953年8月増刊号)
  • 「美女と美童」(初出:『面白倶楽部』1954年4月号)
  • 「閻魔天女」(初出:『小説倶楽部』1954年8月号)
  • 「西門家の謝肉祭」(初出:『小説公園』1954年12月号)
  • 「変化牡丹」(初出:『キング』1954年6月増刊号)
  • 「銭鬼」(初出:『宝石』1954年4月号 - 6月号)
  • 「麝香姫」(初出:『キング』1954年10月増刊号)
  • 「漆絵の美女」 (初出:『キング』1954年9月号)

書誌情報

『妖異金瓶梅』は1954年12月に講談社[3]から単行本で出版。その後、講談社の新書判ロマン・ブックス(1955年12月)、東都書房の「山田風太郎の妖異小説」(1964年9月)などで出版され、桃源社の『妖異金瓶梅(全)』(1967年10月)以後の刊本からは『秘抄金瓶梅』との合本となる[4]

脚注

  1. ^ 「四大奇書」は『金瓶梅』に替えて『紅楼夢』を入れる場合もある。
  2. ^ 「ほう」の漢字は、まだれに龍
  3. ^ 当時の社名は大日本雄弁会講談社
  4. ^ 「編者解題」『妖異金瓶梅』角川書店〈角川文庫〉、2012年、593-596頁。ISBN 978-4-04-100343-5 


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