大ピンチずかん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/12 08:01 UTC 版)
『大ピンチずかん』(だいピンチずかん)は、鈴木のりたけによる日本の絵本。2022年2月に小学館から刊行され、2023年には続刊が出された。
子供が日常生活を送る上での「大ピンチ」を紹介する[1]。
作品背景
我が子が牛乳をこぼし、その後の対処の様子が本作を作るきっかけとなった。当初は、失敗を恐れず前向きに生きようというメッセージを持たせる予定だったが、子どもの失敗のネタを集めるうちに、図鑑にすることで失敗を重ねる中で恐怖をなくす効果が出るのではないかという期待から現在の形となった。また、本作はピンチの度合いを大きさで並べるだけでなく、ページが進むに従い主人公の世界が広がる仕掛けが施されている[2]。
反響
作者の鈴木のりたけは、編集者とこのようなことができたらおもしろいと話し合いながら、構えることなく楽しく作ってきたので最初は意外だったが、読者の感想を聞いたり反応を見る中で、ありふれたテーマであるため、話題にしやすかったのではないかとニュースサイト「ほんのひきだし」とのインタビューの中で分析している。また、鈴木は制作にあたり幅広い年代が楽しめることを意識したため、それがわかりやすいコンテンツとして受け入れられたのではないかとも推測している[2]。
2023年の児童書では1番売れた本であり[3]、本全体では2番目に売れた[4]。
書誌情報
- 鈴木のりたけ『大ピンチずかん』小学館、2022年2月16日。ISBN 978-4097251385。
- 鈴木のりたけ『大ピンチずかん2』小学館、2023年11月22日。ISBN 978-4097252436。
脚注
- ^ “大ピンチをユーモアでのりきる「のりたけワールド」全開の変わり種図鑑『大ピンチずかん』<ブランニュープラチナブック> | 絵本ナビ:レビュー・通販”. 絵本ナビ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ a b “子どもも大人も楽しめる!絵本『大ピンチずかん』鈴木のりたけさんにインタビュー!”. ほんのひきだし (2023年12月18日). 2024年3月2日閲覧。
- ^ “失敗の経験も人生の楽しみ…『大ピンチずかん』著者・鈴木のりたけが語る“子どもの失敗”への向き合い方(Book Bang)”. Yahoo!ニュース. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “「19×19まで暗算できる本」「大ピンチずかん」……児童書が堅調だった2023年の出版界”. 読売新聞オンライン (2023年12月25日). 2024年3月2日閲覧。
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