単位取得満期退学とは? わかりやすく解説

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単位取得満期退学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/14 00:15 UTC 版)

満期退学(まんきたいがく)/単位取得後退学(たんいしゅとくごたいがく)・(coursework completed without degree[1])とは、博士論文の提出・審査合格を経ずに博士課程(博士後期課程)を就業年限以上で退学すること[2][3][4]。大学によっては単位取得退学単位取得満期退学[5]単位修得退学[6]などと呼ばれ[注 1]、単位取得退学後に博士論文を提出して合格すれば博士号を取得できる[2][3]。これには課程外として論文博士になる場合や[2][4][8]、所定の年限以内であれば課程博士、それを過ぎれば論文博士になる場合がある[3]


注釈

  1. ^ 単位修得満期退学という呼び名もある[7]
  2. ^ 文部科学省大学設置・学校法人審議会に提出する教員個人の履歴書においても、「単位取得後退学」の表記をするように求められている[9]東京大学の履歴書記入要領にも、「単位取得退学」や「単位取得退学見込み」が大学院の修了区分として指定されている[11]
  3. ^ 日本学術振興会が運営する、アジアアフリカの研究者が日本の大学院で論文博士を取得することを支援する事業[38]
  4. ^ ほかに論文博士の条件として、「論文博士取得希望者に対する支援事業」[注 3]対象者や、同大学の在職者が審査を受ける場合がある[37]

出典

  1. ^ アカリク 2022, 満期退学/単位取得後退学の英語表現.
  2. ^ a b c d e アカリク 2022.
  3. ^ a b c d e f 秋田 2022.
  4. ^ a b c 中央教育審議会大学分科会大学院部会「用語の整理に関する参考資料」『資料3‐2 大学院部会における審議の概要(案)-大学院の魅力ある教育の展開に向けて-』、文部科学省、2004年、2023年6月26日(UTC)閲覧。
  5. ^ アカリク 2022, 単位取得退学・単位取得満期退学という言葉もある.
  6. ^ 博士後期課程単位修得退学について”. 北海道大学大学院法学研究科. 2023年6月22日(UTC)閲覧。
  7. ^ a b 学籍の異動について”. 学部・大学院. 豊橋技術科学大学. 2023年6月23日(UTC)閲覧。
  8. ^ a b 社会学教育委員会 1984, p. 466-469.
  9. ^ a b 23 教員個人調書 履歴書(5)「学歴」の欄について①」『大学の設置等に係る提出書類の作成の手引(令和6年度開設用改正後基準)』、文部科学省、2023年、166頁。
  10. ^ アカリク 2022, 満期退学/単位取得後退学の表現.
  11. ^ (6)「大学院」欄」『履歴書記入要領』、東京大学、2頁。
  12. ^ a b c No.224 大学院教育の課題―中教審答申を読んで―”. アルカディア学報(教育学術新聞掲載コラム). 日本私立大学協会. 2023年6月23日(UTC)閲覧。
  13. ^ a b 福留 2012, p. 254 中の注8(PDFでは18ページ目).
  14. ^ a b c 社会学教育委員会 1984, p. 468.
  15. ^ a b c 福留 2005, p. 369.
  16. ^ a b 制度の概要(PD・DC2・DC1)”. 特別研究員. 日本学術振興会. 2023年6月23日(UTC)閲覧。
  17. ^ a b 文部科学省大学振興課「17 博士学位授与数の推移と授与率」中央教育審議会答申『新時代の大学院教育』、文部科学省、2023年6月22日(UTC)閲覧。
  18. ^ a b c 長根 2021.
  19. ^ 政府統計の総合窓口 学校基本調査 昭和39年度 高等教育機関 卒業後の状況調査 大学院 [1]表280「博士課程の進路別 卒業者数」
  20. ^ アカリク 2022, 満期退学/単位取得後退学をする学生の割合.
  21. ^ 吉澤能政「工学系大学院の教育改革」大学基準協会『転換期の大学院教育』1996年、pp.13-50、pp.15-16
  22. ^ 福留 2012, pp. 248–249.
  23. ^ 黒羽 1995, p. 10.
  24. ^ 廣潤社『平成2年度版 全国大学職員録 国公立大学編』1990年、pp.316-319(他学部はpp.319-347))
  25. ^ 佐藤慎一「人文系大学院における課程博士の育成」大学基準協会『転換期の大学院教育』1996年、pp.82-117、p.84
  26. ^ 中央教育審議会 2005b.
  27. ^ 福留 2005, pp. 371–372.
  28. ^ 福留 2005, p. 373.
  29. ^ 黒羽 1995, p. 11.
  30. ^ 高橋 2019, p5(PDFとしてはp7).
  31. ^ 社会学教育委員会 1984, pp. 467–468.
  32. ^ 社会学教育委員会 1984, p. 473.
  33. ^ 「退学」の願い出について”. 東北大学大学院情報科学研究科. 2023年6月23日(UTC)閲覧。
  34. ^ 15 広島大学大学院総合科学研究科を単位取得退学した者の学位審査(論文博士)に関する申合せ”. 広島大学大学院総合科学研究科. (2019年4月15日) 2023年6月23日(UTC)閲覧。
  35. ^ 博士学位申請手続きについて(課程博士)”. 博士課程. 大阪大学大学院医学系研究科. 2023年6月23日(UTC)閲覧。
  36. ^ 学位申請書類”. 東京医科歯科大学. 2023年6月25日(UTC)閲覧。
  37. ^ a b 各研究科の論文博士(乙)廃止後の特例”. 東京医科歯科大学. 2023年6月25日(UTC)閲覧。
  38. ^ 論文博士号取得希望者に対する支援事業”. 日本学術振興会. 2023年6月25日(UTC)閲覧。


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