千円紙幣とは? わかりやすく解説

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千円紙幣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 01:10 UTC 版)

千円紙幣(せんえんしへい)は、日本銀行券(日本銀行兌換券を含む)の1つ。千円券(せんえんけん)、千円札(せんえんさつ)とも呼ばれる額面1,000紙幣1994年平成6年)4月以降、発行されている日本銀行券の中で最小額面である。


注釈

  1. ^ 1942年(昭和17年)4月16日付け大蔵省告示第178号「昭和十六年法律第十四號第三條ノ規定ニ依リ兌換銀行券條例第三條ニ規定スルモノノ外日本銀行ノ發行スル兌換銀行券ノ種類ニ千圓券ヲ追加シ本年四月二十日ヨリ之ヲ發行ス」では同年4月20日と予告されていた。
  2. ^ 本殿は現存するものの、手前に拝殿が増築され拝殿と本殿を結ぶ回廊が建てられたため、現在では同じ風景を眺めることはできない状態となっている。
  3. ^ 特にA号券では多数の民間委託先で分散して製造を行った結果、一部で管理が行き届かず製造管理や品質管理、秘密保持が不十分となり、そのことが偽造券が多発する原因の一つとなっていた。
  4. ^ ちなみに、千円券としては、C号券が発行されるまではB号券が発行・流通されていた訳であり、C号券の千円券、五千円券、一万円券は、別々の年月日に発行されているが、一万円券は発行開始日が1958年(昭和33年)12月1日、五千円券は、発行開始日が1957年(昭和32年)10月1日で、千円券は、発行開始日が1963年(昭和38年)11月1日である為、千円券のみ、C号券が発行されるまでのB号券が発行・流通されていた間は、千円札、五千円札、一万円札は全て、聖徳太子の肖像のお札であった。
  5. ^ マイクロ文字、特殊発光インキ、深凹版印刷、潜像模様、パールインク等。
  6. ^ D千円券では黒色→青色→褐色→暗緑色と記番号の印刷色が変更されているが、青色→褐色の変更は記番号の組み合わせの枯渇ではなくミニ改刷に伴うものであり、その他の券種では記番号の印刷色変更は最大1回しか行われていないため。
  7. ^ このほか、E一万円券は「左下隅L字・右下隅逆L字」、E五千円券は「八角形」、D二千円券は点字の「に」を模した「丸印が縦に3つ」の識別マークである。
  8. ^ B号券からE号券までの紙幣では全券種ともに製造番号の両端の英字が各1桁、つまり「A000001A」から始まっていた。「Z900000Z」まで使い果たすと左側の英字だけ「AA」と2桁に変わるが、右端の英字は必ず1桁であったため最終番号は「ZZ900000Z」となり、それを使い果たすと文字色を変更して「A000001A」に戻る形式だった。新紙幣では1桁制が廃止され両端とも初めから2桁の英字、すなわち「AA000001AA」から製造開始される形となった。
  9. ^ 広義では二千円紙幣も
  10. ^ A十円券では、肖像の図柄が不適当であるとのGHQの指示により伐折羅大将像が国会議事堂に差し替えられた。
  11. ^ A百円券と同様のもの
  12. ^ 同様の対応を行ったA百円券の場合、流用元のい百圓券が不換紙幣の「日本銀行券」であったためこの問題は発生しなかった。

出典

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