勅語の内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/21 01:33 UTC 版)
朕惟ふに世局の大勢に随ひ國運の伸張を要すること方に急にして 經濟の状況漸に革まり人心動もすれは其の歸向を謬らむとす政を為す者宜く深く此に鑒み倍々憂勤して業を勸め敎を敦くし以て健全の發達を遂けしむへし若夫れ無告の窮民にして醫藥給せす天壽を終ふること能はさるは朕か最軫念して措かさる所なり乃ち施藥救療以て濟生の道を弘めむとす茲に内帑の金を出たし其の資に充てしむ卿克く朕か意を體し宜きに随ひ之を措置し永く衆庶をして頼る所あらしめむことを期せよ 【大意】 世界情勢に随い国運を伸張させることはまさに急を要することであり、経済の状況は徐々に変革し、人心も変動するようになれば、その動向を誤ることもある。政治を行うものは、どうかこれに鑑みて、ますますこれを憂慮しつつ職務に勤め、産業を発展させ教育を手厚くし、健全に発達させるように。声なき貧窮の民に医薬を与えられないまま、生涯を終えることは、私の最も気がかりにしていることであり、片時も忘れることはない。それゆえ医薬を施し、医療で救命することで、「済生」の道を広めることにする。ここに皇室より資金をだし、その元手に充てる。政府に勤めるものは努力して私の意志を体現し、事態の改善されるように必要な施設を設置し長く庶民が頼る場所にするようにすること。
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