分割オクターヴ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/12/05 06:28 UTC 版)
「ショート・オクターヴ」の記事における「分割オクターヴ」の解説
分割オクターヴ(ブロークン・オクターヴ)は、鍵を分割することで音の数を増やしたショート・オクターヴの変種である。分割された鍵の前部分と後部分は別々のレバーを操作することで、別の音を鳴らすようになっている。例えば、次のような場合がある。 E F F# G G# A の鍵のうち、F#とG#の鍵は前後に分割されている。ここで、Eの鍵はCを、F#鍵の前部分はD、後部分はF#、G#鍵の前部分はE、後部分はG#を鳴らすように設定される。このことで、 E F# (front) G# (front) F F# (back) G G# (back) A と奏することで、 C D E F F# G G# A と鳴らすことが出来る。 この方式を用いると、低音部の半音階の中で、C#とD#以外はすべて鳴らすことができる。最低音をGにする類似の設定も存在する。 トレヴァー・ピノックによれば、ショート・オクターヴは16世紀の楽器に特徴的であり、17世紀後半に低音域に臨時音がより多く用いられるようになると、分割オクターヴがしばしば用いられたという。
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