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代官手附

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/10/29 14:08 UTC 版)

代官手附（だいかんてつき）は、江戸幕府の役職の1つ。郡代・代官を補佐する属僚で、手代とともに江戸や天領の陣屋で地方統治の諸務を掌った。代官手付、または単に手附、手付ともいう。

脚注

注釈

^ 設置時期は享保期説もあるが、寛政期説が有力。
^ 手代として再就職ができないようにする処罰。
^ 雇い主である代官が辞めれば、手代も職を失うことになるため。
^ 「御家人之儀ハ慎宜方ニこれ有べし、右之訳は不埒之筋これ有御扶持召放たれ候得ば、代々之稼を失ひ候所も重く、其上手代又は諸家之家来抔暇出候者ハ他家へ奉公仕候儀も有付安く候得共、御家人ニて御扶持召放たれ候ものハ御構これ無候ても諸家ニて遠慮仕、先は召抱候者これ有間敷」「差働これ有子供持候者ハ余分之貯金等これ無候ても安堵仕罷在候得共、鈍キ子供持候ものハ銘々之儀を勘弁仕貯金等仕候工夫仕候」。
^ 『よしの冊子』。
^ 近来御代官手代共御取箇不正取計致し、百姓共難儀に及、村柄衰も無頓着、御年貢納方遅滞致し候ても取立方等閑に致し、又は百姓より賄賂を取、依怙揆、未進計重々ニ候得共、罪を御代官え譲り、邪行を以て金銀を貯、御徒、与力等ニも出身之族もこれ有由、右之儀は堅御制禁（後略）（『御触書天保集成』下四六三九）。
^ 役を辞めても幕臣としての地位は残る。
^ 幕臣身分であるのは役目に就いている間だけの者。
^ 手代が7人扶持、手附は5人扶持といった具合（宮内公美の証言）。
^ 天領の裁判事務を取り扱う勘定奉行。
^ 年貢米を江戸に運送すること。
^ 郡代・代官とその属僚の職員録。
^ 『県令集覧』嘉永7年版、同安政4年版、同安政5年版。

出典

^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 「手付」『国史大辞典』9巻、吉川弘文館、889頁。「手代」同書、885頁。
^ ^a ^b 旧事諮問会編進士慶幹校注『旧事諮問録 ――江戸幕府役人の証言――』下巻岩波書店、61-62頁。
^ 高柳金芳『御家人の私生活』雄山閣出版、247頁。山本博文『江戸に学ぶ日本のかたち』日本放送出版協会、167-168頁。村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、6頁。戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、170頁、179-180頁、312-313頁。
^ 重松一義『大江戸暗黒街八百八町の犯罪と刑罰』柏書房、175頁。水林彪・大津透・新田一郎・大藤修編『法社会史新体系日本史2』山川出版社、344-345頁。
^ 村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、178-179頁。
^ ^a ^b 浅古弘・伊藤孝夫・植田信廣・神保文夫編『日本法制史』青林書院、170頁。
^ ^a ^b ^c 大石学編『江戸幕府大事典』吉川弘文館、288頁。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 西沢淳男『代官の日常生活江戸の中間管理職』講談社選書メチエ、204-207頁。
^ 高柳金芳『御家人の私生活』雄山閣出版、247頁。
^ ^a ^b 西沢淳男『代官の日常生活江戸の中間管理職』講談社選書メチエ、197-198頁。
^ 山本博文『江戸に学ぶ日本のかたち』日本放送出版協会頁、169-170頁。西沢淳男『代官の日常生活江戸の中間管理職』講談社選書メチエ、197-198頁。
^ 西沢淳男『代官の日常生活江戸の中間管理職』講談社選書メチエ、199頁、204-207頁。村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、7-8頁。戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、315頁。
^ 山本博文『江戸に学ぶ日本のかたち』日本放送出版協会頁、169-170頁。
^ 戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、317-318頁。
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^ 戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、317-319頁。
^ 旧事諮問会編進士慶幹校注『旧事諮問録 ――江戸幕府役人の証言――』下巻岩波書店、63-64頁。
^ 三田村鳶魚『捕物の話鳶魚江戸文庫1』中公文庫、323頁。旧事諮問会編進士慶幹校注『旧事諮問録』下巻岩波書店、61-63頁。藤井哲博『長崎海軍伝習所』中公新書、13-16頁。戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、313頁
^ 三田村鳶魚『捕物の話鳶魚江戸文庫1』中公文庫、323頁。旧事諮問会編進士慶幹校注『旧事諮問録 ――江戸幕府役人の証言――』下巻岩波書店、64頁。
^ 村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、7-8頁。
^ 戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、321頁。
^ 村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、6頁。戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、181頁。
^ 高橋章則『江戸の転勤族代官所手代の世界』平凡社、61頁。
^ 渡辺紀彦『代官川崎平右衛門の事績』、41頁。戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、180-181頁。
^ 旧事諮問会編進士慶幹校注『旧事諮問録 ――江戸幕府役人の証言――』下巻岩波書店、68頁。山本博文『江戸に学ぶ日本のかたち』日本放送出版協会、167-168頁。戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、179-180頁。
^ 旧事諮問会編進士慶幹校注『旧事諮問録 ――江戸幕府役人の証言――』下巻岩波書店、71頁。
^ 旧事諮問会編進士慶幹校注『旧事諮問録 ――江戸幕府役人の証言――』下巻岩波書店、110-111頁。
^ 古川愛哲『悪代官は実はヒーローだった江戸の歴史』講談社、26頁。
^ 旧事諮問会編進士慶幹校注『旧事諮問録 ――江戸幕府役人の証言――』下巻岩波書店、84-85頁。戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、182-184頁。
^ 山本博文『江戸に学ぶ日本のかたち』日本放送出版協会、167-168頁。
^ 村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、214頁。
^ 村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、231-232頁。
^ 村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、238-239頁。
^ 村上直『江戸幕府の代官群像』同成社、241頁。
^ 戸森麻衣子『江戸幕府の御家人』東京堂出版、379頁。