ロジック‐アイシー【ロジックIC】
汎用ロジックIC
(ロジックIC から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/26 05:37 UTC 版)
汎用ロジックIC(はんようロジックアイシー)とは、様々な論理回路に共通して必要とされる個々の機能を1つの小型パッケージにまとめた小規模な集積回路である。
注釈
- ^ 『汎用ロジック・デバイス規格表』は、かつては『CMOSデバイス規格表』、『TTL規格表』、『74シリーズIC規格表』などの名称であった。
- ^ 標準的な電源電圧は5Vであった。この場合、4.75-5.25Vの範囲で使用可能なものが多い。
- ^ スイッチングするトランジスタのベース-コレクタ間にVfの低いショットキーバリアダイオード(ショットキークランプ)を入れることで、ON状態の時に過剰なベース電流が流れないようにし(必要以上にバイポーラトランジスタを飽和させないようにし)、ON→OFF切替時の高速化を図る手法
- ^ 標準型のTTLは、1970年代初期から広範に使用された。 S-TTLは、1970年代後半にある程度の広がりを見せ、AS-TTLの登場によって置き換えられた。 LS-TTLは、1970年代後半に広範に使用され標準型を置き換えた。品種が豊富なため今でも使用されることがある。 ALS-TTLは、1980年代中頃に登場しLS-TTLを置き換えてTTLの主流となり始めた。この頃からCMOSの74HCファミリによって、それまでTTLが使用されていた用途が置き換えられるようになり、TTLは市場を狭めてゆく。 AS-TTLは、1980年代末に登場しS-TTLを置き換えた。 F-TTLは、1980年代末に登場したが、汎用ロジックICの市場はCMOSの全盛期に入り、TTLの需要は限られていた。その後もLS、ALS、F、ASが使用され続けたが、I/O装置や大規模集積回路の周辺をつなぐ「グルー」での用途が多く、それさえもCMOSの方が主流である。
- ^ CMOSゆえに、信号の電気的な特性にはTTLと異なっていた。
- ^ 多くの場合、一緒に使うマイクロプロセッサやマイクロコントローラがMOSへと切り替わっていったことも普及を後押しした。
- ^ (東芝TC40Hシリーズ・ナショナル セミコンダクタMM74Cシリーズ(ともに廃番、74HCに統合))
- ^ 「5Vトレラント入力」とは、自らは3V程の低電圧電源で動作していても入力に5Vが加えられても問題なく動作できるものである。具体的には入力保護ダイオードが1本、入力信号線とVccの間で外されている。「5Vトレラント出力」は同様に、次段がTTLのように静止時に5Vが出力されるような回路でも問題ないものである。具体的にはオープンドレインか、出力保護ダイオードがツェナーダイオードになっている。なお、TTLの入力電圧範囲は2.0-5Vのため、3VのCMOS出力でも動作する。
- ^ 16ピンのパッケージでも表面実装が可能なVSSOP16のように端子を含めて最大4.0×4.25mm、本体は3.0×4.25mm(端子ピッチ0.5mm)、最大高さ1.0mmまで小さくなっている。
- ^ USVパッケージは、5本の端子を含めて2.1×2.0mm、本体は1.25×2.0mm、高さ0.9mmと微小サイズである。
出典
- ^ 『汎用ロジック・デバイス規格表』 CQ出版 2008年 ISBN 978-4789844659
- ^ a b c d 松田勲、他著 『デジタルIC回路の基礎』、技術評論社 2005年7月1日初版第5刷、ISBN 4774108049
- ^ * 和久井孝太郎, 伊藤豊「1. マイクロコンピュータの出現と放送へのインパクト」『テレビジョン』第31巻第7号、映像情報メディア学会、1977年、573-589頁、doi:10.3169/itej1954.31.7_573。
- ^ a b “HD74HC192, HD74HC193 HITACHI” (PDF). 2015年2月21日閲覧。
- 1 汎用ロジックICとは
- 2 汎用ロジックICの概要
- 3 非飽和形
- 4 脚注
- ロジックICのページへのリンク