ポケットにライ麦をとは? わかりやすく解説

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ポケットにライ麦を

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/07 23:23 UTC 版)

ポケットにライ麦を』(ポケットにライむぎを、原題:A Pocket Full of Rye[注釈 1])は、イギリスの女流作家アガサ・クリスティ1953年に発表された推理小説マープルシリーズの長編第6作目にあたり、クリスティの代表作である『そして誰もいなくなった』と同様に、マザー・グースの童謡の歌詞どおりに殺人が起きるいわゆる「見立て殺人」をテーマにした作品[注釈 2]


注釈

  1. ^ 原題 "A Pocket Full of Rye" は、マザー・グースの童謡 "Sing a Song of Sixpence"6ペンスの唄)の第2節の歌詞 "A Pocket Full of Rye" を引用したものである。
  2. ^ クリスティにはマザー・グースが引用された作品が『愛国殺人』や『五匹の子豚』等多数あるが、童謡の歌詞どおりに殺人が起きる見立て殺人ものは、『そして誰もいなくなった』以外では本作と『三匹の盲目のねずみ』のみである。
  3. ^ 本作に用いられている「6ペンスの唄」は、クリスティの作品では他に短編の「六ペンスのうた」(短編集『リスタデール卿の謎』に収録)と「二十四羽の黒つぐみ」(短編集『クリスマス・プディングの冒険』に収録)にも用いられている。クリスティの作品以外でもエラリー・クイーン著『フランス白粉の謎』の章題や、アラン・ブラッドリー著『パイは小さな秘密を運ぶ』の中でも用いられている。『フランス白粉の謎』では、1「女王さまがたは応接間にいた」、2「王さまがたは勘定部屋にいた」と、各章題に用いられている。『パイは小さな秘密を運ぶ』では、主人公の少女が「20と4羽のクロツグミ、パイに包まれ焼かれちゃう」と、童謡の一部を引用している。なお、同作品では他にもマザー・グースの引用として、コックロビンの童謡への言及やハンプティ・ダンプティに例えられた人物の登場などが見られる。
  4. ^ ポアロものの『第三の女』に同名の主任警部が登場する。ただし、同一人物であるかどうかは不明。

出典

  1. ^ Stead, Philip John (1953年12月4日). “Review”. The Times Literary Supplement: p. 773 
  2. ^ Richardson, Maurice (1953年11月15日). “Review”. The Observer: p. 10 
  3. ^ Barnard, Robert (1990). A Talent to Deceive – an appreciation of Agatha Christie (Revised ed.). Fontana Books. p. 203. ISBN 0-00-637474-3 


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