ファインマン–カッツの公式とは? わかりやすく解説

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ファインマン–カッツの公式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/28 05:01 UTC 版)

ファインマン–カッツの公式(ファインマン–カッツのこうしき、Feynman–Kac formula)とは、放物型偏微分方程式コーシー問題の解を、ウィーナー過程を用いて表現した公式のことである。


注釈

  1. ^ 物理学では、フォッカー・プランク方程式(Fokker-Planck equation)と呼ぶこともある。
  2. ^ 実時間での経路積分の場合、いかなる測度も定義できないことが証明されている。
  3. ^ 普通のウィーナー測度で考えるということ。
  4. ^ ポテンシャルがある場合は、純粋に確率過程の理論のみで計算することは難しい。現実的には経路積分と同じテクニックで計算することになる。
  5. ^ 調和振動子であれば簡単に計算できる。型のポテンシャルが加わっていても計算は近似なしにできるが、計算はややテクニックを要する。
  6. ^ 例えば、1次元の半数直線の場合で、原点において 第2種の境界条件(ノイマンの境界条件)が与えられている時は単純で、の代わりにを用いればよい。有限区間の場合は、有限区間での反射ブラウン運動を定義する必要がある。解は無限和の表現になる。
  7. ^ 滞在時間(sojourn time)と呼ばれることもあるが、 最近の文献ではこの表現はあまり見かけない。
  8. ^ パラメータについて 1階微分可能、について2階微分可能。
  9. ^ に対してを満足する場合は、条件を に 置きかえることができる。
  10. ^ へ置き換えて、測度 で考えても同じである。
  11. ^ マルティンゲールではないことに注意。

出典

  1. ^ R.P.Feynman, Rev.Mod.Phys. 20(1948)367.
  2. ^ M.Kac, Transactions of the American Mathematical Society 65(1949)1-13.
  3. ^ 中村徹著「超準解析と物理学」、日本評論社、1998、ISBN 4-535-78248-2。同書での引用文献を参照。
  4. ^ 例えば、藤原大輔著「ファインマン経路積分の数学的方法」シュプリンガー・ジャパン、1999年、ISBN 978-4-431-70748-6 .
  5. ^ D.Peaks and A.Inomata, J.Math.Phys.10(1969)1422.
  6. ^ 具体的な計算テクニックについては、H.Kleinert, Path Integrals in Quantum Mechanics, Statistics, Polymer Physics and Financial Markets(fifth edition), World Scienctific, ISBN 978-981-4273-56-5 や C.Grosche and F.Steiner, Handbook of Feynman Path Integrals, Springer Verlag, 1998, ISBN 3-540-57135-3 などを参照。
  7. ^ a b I.Karatzas and S.E.Shreve, Brownian Motion and Stochastic Calculus(second edition), Springer Verlag, 1991, ISBN 0-387-97655-8 (New York), pp.268-269.


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