ソフトベンダーTAKERUとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ソフトベンダーTAKERUの意味・解説 

ソフトベンダーTAKERU

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/07 07:59 UTC 版)

ソフトベンダーTAKERU(ソフトベンダー・タケル)は、1986年に日本のブラザー工業の安友雄一が中心となって開発した、世界初のパソコンソフト自動販売機。本サービスは、自動販売機を通じてフロッピーディスクにゲームのデータを書き込むという仕組みで知られている。サービスの運営は、当初ブラザー工業TAKERU事務局が行い、自動販売機のほか郵便での通信販売も行っていたが、1994年5月21日にJOYSOUNDを運営している子会社のエクシング 通信システム事業部に業務移管され[1]1997年2月に全サービス終了[2]


注釈

  1. ^ a b SVとはソフトベンダーの略であり、「2000」は「2000年までに2000台設置し、2000億円の売り上げを達成する」という目標を込めてつけられた[5]
  2. ^ たとえば、『A列車で行こう』の通常版(パッケージ販売)は7,800円であるのに対し、TAKERUでの販売価格は6,600円である[9]
  3. ^ カラオケに行きつくまでの経緯は媒体によって異なっており、同志社大学の小林啓志による論文「カラオケのマーケティング史 : パイオニアの事例を中心に」[10]と、アスキーによる安友雄一へのインタビュー(2016)[2]では、音楽系の教育機関からパソコン音楽普及のためにMIDIをTAKERUで販売するよう持ち掛けられたことがきっかけだった一方、NHKのテレビ番組『神田伯山のこれがわが社の黒歴史』での再現VTRでは、ブラザーの社員が偶然寄ったカラオケバーで歌いたい曲がないことに気づいたという描写がなされている[3]
  4. ^ 具体的には、サービス開始1か月の時点で売上1000万円に対し1300万円の通信費がかかっていた[3]
  5. ^ このため、ラベルを自作する者が多かった[14]。その一方、『セレクテッドソーサリアン』(TAKERU配信作『ソーサリアン』の追加シナリオ集)のように、特典という形でケースやラベルがユーザーに贈られる場合もあった[14]
  6. ^ のちのテイチクエンタテインメント会長(2022年8月時点)[3]

出典

  1. ^ 『BCN This Week』1994年6月6日 vol.552「タケル 「エクシング」に業務を移管」BCN
  2. ^ a b c d e f 今だから話せる!? 「中の人」が語るTAKERUの軌跡 (4/4)”. ASCII.jp (2016年11月1日). 2022年8月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m "(3)「ブラザー工業・早すぎた配信ビジネス」". 神田伯山のこれがわが社の黒歴史. シーズン1. 9 August 2022. 日本放送協会. 2022年8月11日閲覧
  4. ^ ブラザー ブラザーブランドコンテンツ「今蘇るソフトベンダーTAKERU伝説
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 今だから話せる!? 「中の人」が語るTAKERUの軌跡 (1/4)”. ASCII.jp (2016年11月1日). 2022年8月11日閲覧。
  6. ^ a b c 早すぎたソフト自販機「TAKERU」の謎を解く|MONO TRENDY|NIKKEI STYLE”. NIKKEI STYLE. 日本経済新聞社・日経BP社 (2016年12月7日). 2022年8月11日閲覧。
  7. ^ 「情報おもちゃ箱FFB 『ソフトの自動販売機が一新 NEW TAKERU』」、『MSX・FAN 1991年5月号』徳間書店インターメディア
  8. ^ 30年前に一世を風靡した『TAKERU』はこんなにスゴかった! |ソフトベンダーTAKERU 30周年 レトロPC/ゲームを振り返る」『ASCII.jp』、KADOKAWA、2016年10月25日
  9. ^ a b ゲームソフトの自動販売機「ソフトベンダーTAKERU」 ~永久保存版 レジェンドパソコンゲーム80年代記~”. AKIBA PC Hotline!. 株式会社インプレス (2022年8月9日). 2022年9月11日閲覧。
  10. ^ a b c d 小林, p. 80.
  11. ^ a b c d e f 今だから話せる!? 「中の人」が語るTAKERUの軌跡 (3/4)”. ASCII.jp (2016年11月1日). 2022年8月11日閲覧。
  12. ^ 今だから話せる!? 「中の人」が語るTAKERUの軌跡 (2/4)”. ASCII.jp (2016年11月1日). 2022年8月11日閲覧。
  13. ^ BCN This Week 1992年1月27日 vol.437「ブラザーが調査 タケルクラブ会員にアンケート」BCN
  14. ^ a b c レトロゲームの“プロ”達にとっての『TAKERU』 (1/4)”. ASCII.jp (2016年11月8日). 2022年9月4日閲覧。
  15. ^ レトロゲームの“プロ”達にとっての『TAKERU』 (3/4)”. ASCII.jp (2016年11月8日). 2022年9月4日閲覧。
  16. ^ ASCII. “『TAKERU』はSteamの始祖!? “同人ソフト”の天国だった (1/4)” (日本語). ASCII.jp. 2022年8月11日閲覧。


「ソフトベンダーTAKERU」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ソフトベンダーTAKERU」の関連用語

ソフトベンダーTAKERUのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ソフトベンダーTAKERUのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのソフトベンダーTAKERU (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS