アイス・アルベド・フィードバック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/21 16:31 UTC 版)
アイス・アルベド・フィードバック (Ice-albedo feedback) とは、正のフィードバックを伴う気候プロセスである。氷帽・氷河・海氷などの面積が変化し、その地域のアルベド(地面が太陽光を反射する割合)が増減することで引き起こされ、最初に加えられた変動を増強する方向に働く。例えば、何らかの理由で気温の低下が起きると、アルベドの高い氷が範囲を広げて太陽光の吸収を抑制するので、温度はますます下がることになる[1]。その逆に温暖化が起きると、氷が溶けてアルベドの低い地表面が露出し、加速度的な気温の上昇が招かれる[2][3]。
- ^ 松田佳久『惑星気象学入門 金星に吹く風の謎』岩波書店、2011年、50頁。ISBN 978-4-00-029583-3。
- ^ Deser, C., J.E. Walsh, and M.S. Timlin (2000). “Arctic Sea Ice Variability in the Context of Recent Atmospheric Circulation Trends”. J. Climate 13: 617–633. doi:10.1175/1520-0442(2000)013<0617:ASIVIT>2.0.CO;2 .
- ^ Pistone, Kristina; Eisenman, Ian; Ramanathan, Veerabhadran (2019). “Radiative Heating of an Ice-Free Arctic Ocean” (英語). Geophysical Research Letters 46 (13): 7474–7480. doi:10.1029/2019GL082914. ISSN 1944-8007 .
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