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いすゞ・スーパークルーザー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/03/03 11:58 UTC 版)
いすゞ・スーパークルーザーは、1986~1996年にいすゞ自動車が製造・販売していた大型観光バス。
ボデーは当時アイ・ケイ・コーチ(旧川重車体)が標準で架装、他に富士重工業(FHI)製と西日本車体工業(NSK)製があったが、本稿では標準ボデーであるアイ・ケイ・コーチ(IKC)製を主軸に述べる。
なお、ここではいすゞの純観光バス・高速路線バスの歴史をひも解く意味を踏まえて、スーパークルーザー以前の1950~1980年代前半モデルについても記述する。
目次 |
1960年以前のいすゞ観光バス
BX系
BX95等の長尺シャシをベースにスペシャルボデーを架装した観光バスが1950年代に流行する
BA/BC系
- 1950年 BC10/11/12 6.8L 90゜V8 DA80型ディーゼルエンジンをリアに横置きした意欲作。全長10m、軸距5.3m、全幅2.5m、全高2.85m。
- 1955年 BC20/151 DA80型を9.3L L6 DH10型に換装。後にDH100型となりターボも追加される。全長10.3m、軸距5.35m。
- 1957年 BA341P エアサスペンションを装備したコンベンショナルな縦置きリアエンジンバス。(末尾にPがつくとエアサスを示す)
以降観光車にはエアサスが普及し始める。
なお、この頃から既に左ラジエター、右排気管であり、このいすゞ大型リヤエンジンバスの特徴はKL代まで一貫して続く。
1960~1970年代前半までのいすゞ観光/高速バス
BU/BH系
(この時代の路線系についてはいすゞ・BUを参照)
- 1965年 BU15P/BU20P
- 川崎丸型オバQボディをスチール製にしてDH100H型(190ps)を搭載した観光バス。ホイールベース 5.2mがBU15、5.5mがBU20。
- 1969年 BH50P/BH20P
- BH50Pは国鉄の東名高速線用に製作された全長12m(ホイールベース 6.4m)モデル。運転機器配置を全メーカとも統一した国鉄専用型式のひとつである。川崎丸型「オバQ」ボディに330psを発揮する4弁ハイポジションカムシャフト(カムシャフト位置をシリンダーヘッド近くまで上げ、プッシュロッドを短くした。)のV170型V8エンジンを搭載した。またブレーキは4輪ディスクブレーキを採用した。試作段階では前輪独立懸架が計画されていたが、実現することはなかった。しかし他社(340~350ps)より控えめな出力だったこと、ブレーキパッドの磨耗も激しいことなどから本格的な導入には至らず、1969年に2台が納入されただけにとどまる。詳細は国鉄専用型式を参照の事。BH20Pは全長11m(ホイールベース5.65m)、V170型300ps搭載、ドラムブレーキの普及版BH。
翌1974年、川崎重工業から自動車事業部が分社化され、川重車体工業株式会社が発足、以降いすゞ製シャシ向け以外の架装を行わなくなる。
ハイデッカーI・II・III・IV・V
C*A系
(この時代の路線系についてはいすゞ・C系を参照)
- 1975年 CRA580/650
なおこの頃、川重車体ではハイデッカーI型(通称H1:天井前端スラント窓)と、ハイデッカーII型(H2:前窓上拡大のフラット屋根)ボディが開発される。全高はどちらも3.3m。
- 1979年 K-CSA580/650
この頃、リベットレス(基本構造はモノコックのまま)のハイデッカーIII(通称H3:横目・前上増設窓)型 及びハイデッカーIV型ボディ(H4:縦目・大型1枚窓)がいすゞと共同開発され、全高は3.4mとなり側窓上にカーブが付くデザインとなる。同時にハイデッカーIとIIもリベットレスボデーにあらためられる。また1983年頃にIV型をベースに、側窓上をフラットにしたハイデッカーV型ボディ(H5:横目)が追加される。
なお、73SCボディのCPA/CQA(BU系ホリゾタルエンジン搭載車)がハイデッカーシリーズと共に併売されていた。
P-LV2AAX系
(この時代の路線系についてはいすゞ・キュービックを参照)
- 1984年 P-LV219S/219Q/217H
なお、ハイデッカーシリーズがスケルトンボディ化された後も、標準床仕様は73SCボディで併売されていた。
スーパークルーザー
シリーズの概要
- 1986年、いすゞが資本参加して川重車体工業からアイ・ケイ・コーチとなり、同年大型観光バスをフルモデルチェンジ、ボディスタイルを一新した全高3.66mのハイデッカーVI型「スーパークルーザーSHD(スーパーハイデッカー」・通称H6)を発売。翌1987年には全高3.28mハイデッカーVII型「スーパークルーザーHD(ハイデッカー」・通称H7)も追加。更に1989年にはSHDの運転席を下げ、その上に客席床を設け、床下運転席構造(セミダブルデッカー)としたUFC(アンダーフロアーコックピット)も追加された。国産初のUFCモデルであり、ダブルデッカー並みの眺望と、12列でも余裕のシートピッチ、SHD並みの居住性が人気を呼んだ。
- このスーパークルーザーから観光系は前軸が独立懸架となり、型式がLV7AAXという表記になった。同時に、2軸のまま各軸の許容荷重バランスを向上させるため、ホイールベースを350mm短縮(S:6.5m→R:6.15m/Q5.8m→N5.45m。前軸を後退させ、重心位置に近づけた。)、フロントオーバーハングを延長して燃料タンクを移設した。各軸の負担荷重の増大に対しては10スタッドホイールを採用する事で対応している。(詳細はスーパーハイデッカー項を参照の事。)この事により富士重製や西工製の他社シャシ・旧LV219と同型ボディでも、フィラーキャップ(給油口)位置やトップドアと前輪の間隔等で外観上の識別は容易である。
- 9m車はスーパクルーザーシリーズとしての架装はされず、P-LV217Hが継続販売されている。また富士重工業(FHI)製車体車も登場した。
シリーズの変遷
P-LV719系
- エンジンは10PC1型V10エンジンを搭載、SHDとUFCは330ps、ホイルベースはRのみ。HDは330psと295psの高/低馬力、RとNの2種類のホイールベースが用意された。
- P-LV719R (WB=6.15m)
- P-LV719N (WB=5.45m)
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スーパークルーザーHD |
U-LV771系
- 1990年 平成元年排ガス規制に適合させるため、マイナーチェンジを実施。エンジンは10PD1型(355PS/310ps)V10エンジンが搭載された。新たにABSがオプション展開された。UFC、SHD、HDの高/低馬力とホイルベース展開は従前のまま。
- U-LV771R (WB=6.15m)
- U-LV771N (WB=5.45m)
- 1993年にフェイスリフトを行い、ヘッドライトが角型4灯式から異形2灯式に変更された。
- 9m車は同時にU-LV270Hとなり、エンジンは8PD1型275psを搭載、富士重工業(FHI)製車体のみとなった。また、翌1991年には、車幅はスーパークルーザーと同じで全長7m車のグランドロイヤル(GR43*F、車体は北村製作所製)を新たに追加している(いすゞ・ジャーニーQ
を参照)。
KC-LV781系
- 1995年 平成6年排ガス規制に適合させるため、マイナーチェンジを実施。 エンジンは10PE1型(380ps/325ps)V10エンジンが搭載された。また、衝撃吸収ステアリングが採用された。UFC、SHD、HDの高/低馬力とホイルベース展開は従前のまま。
- KC-LV781R (WB=6.15m)
- KC-LV781N (WB=5.45m)
- 9m車は同時にKC-LV280Hになり、エンジンは8PE1型285psを搭載した。
純正以外のボディ
富士重工業(FHI)製
詳細は「スバルカスタマイズ工房」を参照
- BU / BH + 11型/13型
- C*A / LV219 + 13型/15型
- LV217H / LV270H / LV280H (HD-9m) + 15型/17型
- LV719 / LV771 / LV781 + 15型
- LV771 / LV781 + 17型
西日本車体工業(NSK)製
参考文献
- バスラマエクスプレス02 「私の知っているバス達」 いすゞ自動車 ISBN 4-938677-62-8
関連項目
- いすゞ・ガーラ
- いすゞ・キュービック(大型バス)
- いすゞ・エルガLT(9m大型バス)
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