冒険王ビィトの登場人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/12/10 15:15 UTC 版)
概説・制作
本作の主人公ビィトとパートナーのポアラは、連載開始の前段階として掲載された読切作品『DRAGON QUEST IV外伝 -地獄の迷宮-』のギィンとプラナを雛形としており[1][2]、原作者の三条がこのふたりを気に入っていたために、名前も似せてつけている[1]。ビィトを常識外の人物として描きながら、ポアラを作品世界における常識を語る人物とすることで、バランスがとれるようになっているという[3]。ビィトをはじめとする主要キャラクターは、三条・稲田の前作『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』と同じく5人程度のチームとすることを最初から想定しており、一方でキャラクター性や登場する順序などは、『ダイの大冒険』における主要キャラクターの要素を組み換えて配置するなどして変化を出している[4]。
本作の特徴として三条は、「ライトサイド」と「ダークサイド」を明確に区別し、邪悪な魔人（ヴァンデル）が一方的に人間を苦しめているという構図で、『ダイの大冒険』とは異なり敵キャラクターが味方になるという展開をほぼ排していることを挙げている[5]。その一方で個々の魔人の性格については人間臭く個性的に描いており[6]、しばしば倒される直前で魅力的になると語っている[3]。
魔人とその配下の魔物（モンスター）、およびそれらを退治するヴァンデルバスターが生成する武器「才牙（サイガ）」のデザインは、『ドラゴンボールZ』などでキャラクターデザインを担当したアニメーターの中鶴勝祥が手がけている[7][5]。中鶴は2004年から2006年に放映されたテレビアニメ版でも、山室直儀との連名でキャラクターデザインを務めている[8]。三条によると中鶴は原作の企画当初からアニメ化を予期して流用するつもりで設定書を描いており、のちにそれが実現することになったという[9]。
凡例
原作キャラクターの説明に続き、アニメ版、ゲーム版のオリジナルキャラクターについても述べる。
物語上の時系列については作品項目における「あらすじ」を、作品独自の用語については「設定」を参照。
「声」はすべてアニメ版のキャストである。ボイス付きのゲーム作品『冒険王ビィト ダークネスセンチュリー』のキャストも、一部を除いてアニメ版と共通している。
特記なき場合、二重かぎ括弧付きの『エクセリオン』は第2期アニメシリーズ『冒険王ビィト エクセリオン』を指す。
注釈
- ^ これを作中で簡単に「3日に一度寝る」と言う場合があるが、「2日間起きて、3日目に寝る」という意味ではない。『冒険王ビィト エクセリオン』の東映アニメーション公式サイトのあらすじには「4日のうち1日しか寝ない」と記述されている[11]。
- ^ レベルは低いが強いというのは、ビィトの雛形となった『DRAGON QUEST IV外伝 -地獄の迷宮-』の主人公ギィンの描写を流用したもの[5]。
- ^ 原作では第10話「新天地へ!!」でビィトたちと別れ、第33話「よみがえる牙!!」までまったく登場しない。そのため原作者の三条は一時期、スレッドはいつ登場するのかという質問を頻繁に受けていたという[20]。
- ^ アニメ『冒険王ビィト』第23話、第46話のエンディングクレジットにおける表記。
- ^ この変更にともない、ビィトがフラウスキーを撃つ箇所も原作では心臓の次に額だが、アニメ版では腹の次に心臓となっている。
- ^ 初登場の第1話では星が4つしか描かれておらず、第6話で「3年前は五ッ星だった[54]」と言及される。その後、ベカトルテ編の第40話における回想で「星呑み」により星ひとつを隠していたことが明かされる。これが描かれるまえに放送が開始され、ベカトルテ編が映像化の範囲に入っていないアニメ版の第1話・第2話では、最初から5つの星が描かれている。
- ^ 『JUMP COMICS PERFECT BOOK 1 ドラゴンクエスト ダイの大冒険』（集英社、1996年、139頁、ISBN 4-08-858881-9）によると、『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』では子供のキャラクターは「ぼく」「おれ」、青年以上、または自分を一人前と思い込んでいるキャラクターは「ボク」「オレ」と一人称の表記を使い分けている。『冒険王ビィト』でも同様かどうかは不明だが、ビィトは「おれ」、ゼノンやベルトーゼなどは「オレ」と表記されている。
- ^ このことについて、ノアは戦いがすべてである魔人にとって、死ぬときが心が壊れる瞬間だからではないかと推察する[63]。
- ^ 魔人のデザインを担当している中鶴は、女性キャラクターのデザインが苦手ということでコスチュームのみを手がけ、顔は三条と稲田でデザインしたという[3]。
- ^ ガロニュートのブロックは、星を持つ者を吸収できないという設定[72]。
- ^ 魔人や魔物には手の指が5本ではないキャラクターがほかにも存在するが、すべてが5本に変更されているわけではなく、6本の手をもつ魔人ベンチュラや、魔物のハザン、ダンゴールなどは、アニメ版においても原作と変わらず3本の指で描かれている。
- ^ 『冒険王ビィト グランドアドベンチャー』17頁では「スズ」と名づけられている。
- ^ アニメ『冒険王ビィト』第49話、スレッドの台詞。実際の居合は鞘を抜く瞬間に敵を斬るものであるが、劇中ではそのような場面はない。
- ^ 公式サイトの記述[85]。劇中では一度も星を見せることはなく、星に関する言及もない。
出典
- ^ a b 地獄の迷宮, p. 129, 三条陸「DRAGON QUEST IV外伝『地獄の迷宮』について」.
- ^ 三条陸HERO WORKS, pp. 103–104.
- ^ a b c d 三条陸HERO WORKS, p. 106.
- ^ 三条陸HERO WORKS, pp. 105–106.
- ^ a b c 三条陸HERO WORKS, p. 104.
- ^ 冒険王ビィト 4, 三条陸によるそで部分のコメント.
- ^ 冒険王ビィト 8, 三条陸によるそで部分のコメント.
- ^ “スタッフ”. 作品ラインナップ. 冒険王ビィト. 東映アニメーション. 2023年7月9日閲覧。
- ^ 三条陸HERO WORKS, p. 107.
- ^ a b グランドアドベンチャー, p. 12.
- ^ “第 7 話 月夜の再会！奴の名はバウス！”. 作品ラインナップ. 冒険王ビィト エクセリオン. 東映アニメーション. 2023年7月24日閲覧。
- ^ “冒険王ビィト パラダイスエイト”. バンダイキャンディトイ. バンダイ. 2023年7月9日閲覧。
- ^ “玩具菓子「冒険王ビィト パラダイスエイト」発売（バンダイ）”. 日本食糧新聞電子版. 日本食糧新聞社 (2005年12月19日). 2023年7月9日閲覧。
- ^ 冒険王ビィト 13, p. 153.
- ^ 冒険王ビィト 15, pp. 88–89.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 42.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 23.
- ^ 冒険王ビィト 16, p. 189.
- ^ 冒険王ビィト 3, p. 56.
- ^ 冒険王ビィト 10, そで部分のコメント.
- ^ 冒険王ビィト 17, p. 84.
- ^ 冒険王ビィト 17, p. 48.
- ^ 冒険王ビィト 17, p. 21.
- ^ a b グランドアドベンチャー, p. 43.
- ^ a b 冒険王ビィト 6, p. 209.
- ^ 冒険王ビィト 6, p. 5.
- ^ 冒険王ビィト 5, p. 171.
- ^ 冒険王ビィト 7, p. 116.
- ^ 冒険王ビィト 6, p. 9.
- ^ 冒険王ビィト 10, pp. 65–67.
- ^ 冒険王ビィト 5, pp. 50–51.
- ^ 冒険王ビィト 10, p. 64.
- ^ 冒険王ビィト 7, p. 128.
- ^ a b c d e f g h グランドアドベンチャー, p. 13.
- ^ a b c d e f 冒険王ビィト 1, p. 173.
- ^ 冒険王ビィト 14, p. 30.
- ^ 冒険王ビィト 11, p. 80.
- ^ 冒険王ビィト 3, pp. 124–128.
- ^ a b 冒険王ビィト 3, p. 128.
- ^ 冒険王ビィト 1, p. 60.
- ^ 冒険王ビィト 1, p. 157.
- ^ 冒険王ビィト 8, p. 186.
- ^ 冒険王ビィト 12, p. 71.
- ^ a b c d グランドアドベンチャー, p. 67.
- ^ 冒険王ビィト 14, p. 5.
- ^ 冒険王ビィト 12, p. 124.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 40.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 10.
- ^ 冒険王ビィト 12, p. 10.
- ^ 冒険王ビィト 8, pp. 128–130.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 26（魔賓冥典）.
- ^ 冒険王ビィト 2, p. 33.
- ^ a b c 冒険王ビィト 9, p. 171.
- ^ 冒険王ビィト 2, p. 147.
- ^ 冒険王ビィト 3, p. 157.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 32（魔賓冥典）.
- ^ a b c グランドアドベンチャー, p. 38（魔賓冥典）.
- ^ 冒険王ビィト 8, pp. 46–47.
- ^ 冒険王ビィト 7, pp. 134–135.
- ^ 冒険王ビィト 12, p. 69.
- ^ a b グランドアドベンチャー, p. 39（魔賓冥典）.
- ^ a b グランドアドベンチャー, p. 40（魔賓冥典）.
- ^ 冒険王ビィト 14, pp. 192–193.
- ^ a b c d グランドアドベンチャー, p. 29（魔賓冥典）.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 30（魔賓冥典）.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 11（魔賓冥典）.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 34（魔賓冥典）.
- ^ a b グランドアドベンチャー, p. 35（魔賓冥典）.
- ^ a b 冒険王ビィト 4, p. 205.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 37（魔賓冥典）.
- ^ a b c d e f グランドアドベンチャー, p. 41（魔賓冥典）.
- ^ 冒険王ビィト 9, p. 143.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 68.
- ^ a b グランドアドベンチャー, pp. 42-43（魔賓冥典）.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 69.
- ^ a b グランドアドベンチャー, p. 28（魔賓冥典）.
- ^ 冒険王ビィト 10, p. 114.
- ^ グランドアドベンチャー, p. 3（魔賓冥典）.
- ^ 冒険王ビィト 17, p. 190.
- ^ 冒険王ビィト 11, p. 206.
- ^ a b グランドアドベンチャー, p. 16（魔賓冥典）.
- ^ 冒険王ビィト 9, p. 172.
- ^ 冒険王ビィト 9, p. 177.
- ^ a b 冒険王ビィト 9, p. 178.
- ^ “第 51 話 囚われの港！ ターミッツ攻防戦！”. 作品ラインナップ. 冒険王ビィト. 東映アニメーション. 2023年7月24日閲覧。
- ^ “第 18 話 バウスVSパドロ！リオンを守れ！”. 作品ラインナップ. 冒険王ビィト エクセリオン. 東映アニメーション. 2023年7月24日閲覧。
- ^ “第 3 話 グリファス登場！家出したリオンを連れもどせ！”. 作品ラインナップ. 冒険王ビィト エクセリオン. 東映アニメーション. 2023年7月24日閲覧。
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