YENTOWN
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/08/14 22:20 UTC 版)
| YENTOWN | |
|---|---|
| 原語名 | イエンタウン |
| 出身地 | 日本・東京都（渋谷区） |
| ジャンル | ヒップホップ、トラップ |
| 活動期間 | 2015年 - |
| レーベル | 自主 |
YENTOWN（イエンタウン）は、日本のヒップホップ・クルー／コレクティブ。2015年ごろにChaki Zuluを中心として結成され、東京・渋谷のパーティ「YENJAMIN」をハブにMC、DJ、プロデューサー、映像／ファッションなど多分野のクリエイターが集う集団として活動する[1][2]。結成10周年にあたる2025年には、クルー名義では初となるアルバム『Y.E.N.』を発表した[3][4][5]。
概要
クルー名は、映画『スワロウテイル』（1996年）に登場する「円都（イェン・タウン）」の語感やモチーフに触発されているとメンバーが述べている[6]。kZm, PETZ, JNKMN, Awich, MonyHorseなどのラッパーの存在感に加え、Chaki Zulu、MARZY, DJ JAM、U-Lee、Nabewalks、WATAPACHI、Ryuwらプロデューサー／DJ陣の制作体制が特徴で、クルー内でパッケージまで一貫して手がけるセルフメイド志向が強い[7]。
来歴
- 2015年 - 渋谷の「YENJAMIN」周辺の面々を中心に結成[8]。
- 2016年-2017年 - 派生ユニットMONYPETZJNKMN（MonyHorse、PETZ、JNKMN）がミニアルバム『上』『下』（2016年）やアルバム『磊』（2017年）を発表し注目を集める（→#派生・関連プロジェクト）。ライブやコラボレーションを通じてクルーの知名度を拡大。
- 2024年 - レッドブル企画「RASEN」出演や大型フェスへの出演など、クルーとしての露出が増加。5月、YENTOWN名義での初シングル「不幸中の幸い」を配信リリースし、同曲をPOP YOURS 2024で披露[9][10]。9月、Nas『Illmatic』30周年記念の大阪公演にゲスト出演が発表され、話題となる[11][12]。
- 2025年 - 初のクルー名義アルバム『Y.E.N.』（全16曲）を6月25日に配信リリース。メンバーおよびクルー内プロデューサーのみで制作され、同日に「Y.E.N.T.O.W.N.」のMVを公開。〈New Era〉との記念コラボキャップも発売された[13][14][15][16]。
メンバー
現メンバー（主要）
- kZm（MC）
- Awich（MC）
- PETZ（MC）
- MonyHorse（MC）
- JNKMN（MC）
- Chaki Zulu（プロデューサー）
- MARZY（DJ）
- DJ JAM（プロデューサー／DJ）
- U-Lee（プロデューサー）
- Nabewalks（プロデューサー）
- WATAPACHI（プロデューサー）
- Ryuw（プロデューサー）
元メンバー
- kiLLa（ヒップホップ・クルー）— 2015年春、kZmらが「kiLLaとしてYENTOWNに加入」[20]。その後「昨年冬（＝2016年冬）にkiLLaがYENTOWNを脱退」と報じられている[21]。当時のkiLLaの主な構成員には、YDIZZY、BLAISE、Arjuna、KEPHA、NO FLOWERなどが含まれる[22][23]。なお、kiLLaのメンバーが参加したYENTOWN名義の楽曲「Seven Sinners」は2015年にYENTOWNから配信されている[24][25]。
音楽性と評価
トラップ以降のサウンドに根ざしつつ、各メンバーの多様なバックグラウンドを反映したビート／フロウが特徴。クルー内のプロデューサー陣による「内製」の制作体制がアルバム『Y.E.N.』でも前面化しており、セルフメイドの完成度が評価された[30][31]。2024年には大型企画やフェスに出演し、Nas大阪公演のゲスト出演発表などでヒップホップ・リスナー以外にも存在感を広げた[32][33]。
作品
アルバム（クルー名義）
シングル（クルー名義）
主なミュージック・ビデオ（クルー名義）
主な出演
- POP YOURS 2024（幕張メッセ、DAY 1 出演）— 「不幸中の幸い」をライブ披露[40]。
- Nas “Illmatic 30th Anniversary” 日本公演（大阪）ゲスト出演告知（Zepp Namba, 2024年9月18日公演）[41][42]。
派生・関連プロジェクト
- MONYPETZJNKMN — MonyHorse、PETZ、JNKMNによるユニット。2016年にミニアルバム『上』『下』、2017年にアルバム『磊』を発表するなど、YENTOWNの初期躍進を牽引した[43][44]。
脚注
- ^ “Chaki Zulu: The Visionary Behind YENTOWN TOKYO” (英語). Real Japanese Hip Hop (2024年2月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWNによるパーティー『YENJAMIN』が5年ぶりに開催”. FNMNL (2024年11月19日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN初アルバム「Y.E.N.」リリース、クルーのメンバーのみで制作した16曲収録”. 音楽ナタリー (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWNが結成10周年を記念したアルバム『Y.E.N.』を来週リリース”. FNMNL (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “イエンタウン結成10周年を記念し初のアルバム『Y.E.N.』を発表”. Hypebeast Japan (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “kZm『スタイルも出身も違うけど仲がいいのはYENTOWNの武器』”. Red Bull (2024年4月24日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWNが結成10周年を記念したアルバム『Y.E.N.』を来週リリース”. FNMNL (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “Chaki Zulu: The Visionary Behind YENTOWN TOKYO” (英語). Real Japanese Hip Hop (2024年2月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “不幸中の幸い (feat. kZm, PETZ, JNKMN, Awich, MonyHorse & U-LEE) - Single”. Apple Music (2024年5月15日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN - 不幸中の幸い (Live at POP YOURS 2024)”. YouTube（POP YOURS） (2024年5月18日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “名作『Illmatic』30周年を祝うNas大阪公演にYENTOWNがゲスト出演”. Spincoaster (2024年6月25日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “NAS 大阪公演にYENTOWNがゲスト出演決定！”. CREATIVEMAN PRODUCTIONS (2024年6月24日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN初アルバム「Y.E.N.」リリース、クルーのメンバーのみで制作した16曲収録”. 音楽ナタリー (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN - Y.E.N.T.O.W.N. (Official Video)”. YouTube（YENTOWN） (2025年6月25日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “イエンタウン結成10周年を記念し初のアルバム『Y.E.N.』を発表”. Hypebeast Japan (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWNとNEW ERAのコラボベースボールキャップ。”. 音楽ナタリー（画像ギャラリー） (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWNが結成10周年を記念したアルバム『Y.E.N.』を来週リリース”. FNMNL (2025年6月20日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “YENTOWN初アルバム「Y.E.N.」リリース、クルーのメンバーのみで制作した16曲収録”. 音楽ナタリー (2025年6月20日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “YENTOWN初アルバム「Y.E.N.」リリース、クルーのメンバーのみで制作した16曲収録（配信記事）”. JOYSOUND ニュース (2025年6月20日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “kZmを突き動かす”FORCE””. Mastered (2018年11月16日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “YDIZZY『DIZZiNESS』 東京の新世代クルー・kiLLaの筆頭格が初のフィジカル作に詰め込んだ自信と確信を語る”. Mikiki（TOWER RECORDS） (2017年7月11日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “【インタビュー】 渋谷が生んだ新世代クルー・kiLLaが、1stアルバム『GENESIS』で提示する世界基準のHIPHOP”. Qetic (2018年2月9日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “Arjuna『Lord Shaka』 kiLLaからの次なる刺客が放った毒々しいダーク・ファンタジー”. Mikiki（TOWER RECORDS） (2017年9月27日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “Seven Sinners - Single” (英語). Apple Music (2015年10月4日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “Seven Sinners”. OTOTOY (2015年10月4日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “リサクリス、曇りなき実験精神を宿すハードコアの新女王”. Rolling Stone Japan（配信：エキサイトニュース） (2019年11月2日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “LISACHRIS Interview”. AVYSS Magazine (2019年3月28日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “LISACHRIS、1st EP『ARIAKE』のリリースに合わせてAWAでプレイリストを公開”. Spincoaster (2018年4月20日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “New dawn. 次なるフェーズに進むビートメイカーLISACHRIS。”. GIRL HOUYHNHNM (2018年4月20日). 2025年8月15日閲覧。
- ^ “YENTOWNが結成10周年を記念したアルバム『Y.E.N.』を来週リリース”. FNMNL (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “イエンタウン結成10周年を記念し初のアルバム『Y.E.N.』を発表”. Hypebeast Japan (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “名作『Illmatic』30周年を祝うNas大阪公演にYENTOWNがゲスト出演”. Spincoaster (2024年6月25日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “NAS 大阪公演にYENTOWNがゲスト出演決定！”. CREATIVEMAN PRODUCTIONS (2024年6月24日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN初アルバム「Y.E.N.」リリース、クルーのメンバーのみで制作した16曲収録”. 音楽ナタリー (2025年6月20日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN - Y.E.N.T.O.W.N. (Official Video)”. YouTube（YENTOWN） (2025年6月25日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “不幸中の幸い (feat. kZm, PETZ, JNKMN, Awich, MonyHorse & U-LEE) - Single”. Apple Music (2024年5月15日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN - 不幸中の幸い (Official Video)”. YouTube（YENTOWN） (2024年5月15日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN - 不幸中の幸い (Official Video)”. YouTube（YENTOWN） (2024年5月15日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN - Y.E.N.T.O.W.N. (Official Video)”. YouTube（YENTOWN） (2025年6月25日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN - 不幸中の幸い (Live at POP YOURS 2024)”. YouTube（POP YOURS） (2024年5月18日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “名作『Illmatic』30周年を祝うNas大阪公演にYENTOWNがゲスト出演”. Spincoaster (2024年6月25日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “大阪公演は即日ソールドアウト！名作『イルマティック』30周年を祝うNASのスペシャル単独公演、横浜での追加開催が決定”. PR TIMES (2024年7月5日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN's long-awaited debut album Y.E.N. is here” (英語). Lifted Asia (2025年6月30日). 2025年8月14日閲覧。
- ^ “YENTOWN - YouTube”. YouTube. 2025年8月14日閲覧。
外部リンク
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