Tバック
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/09/06 10:28 UTC 版)
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概要
背後から水着の女性を見たバックスタイルがT字型でカットされた女性水着のデザインになっており、外形がアルファベットのTの字に見えることから「Tバック」と名付けられた。
なお、競泳水着の背中部分がT字になっている物をTバックと呼ぶ場合もあるが、本項では一般的な下着や水着のボトム形状を指す。
日本では、フロントがV字型にカットされてバックとサイドが細いひも状にデザインされた、和製英語でいうところのTバックの一種を指す。一般的に生地が薄く肌に密着した下着であるため、ボトムスの下に穿いてもショーツラインが響きにくいという機能的なメリットがあるほか、ヒップラインを美しく見せる効果もある。
なお、日本の男性用下着の伝統的な下着であるふんどしも広義のTバックとして扱う場合がある。俗に「ひもパン」とも呼称される。
各国の呼称と下位分類
セクシー下着かつ女性用と誤解される事があるが、機能的な面が多く男性用の物も流通している。諸外国におけるGストリングは、フロントがV字型でバックの布地が極端に少ないものを指す。なお、バックが尻(臀部)の上半分を覆っているものはチーキー(cheeky)と呼ばれる。
フロントは普通のハイレグタイプの形になっている。しかし、バックは極端に細い布か紐となっているのが特徴で、ボトムをカバーできず露出した状態で着用する。この食い込みによる独特のはき心地や、ボトムが露出されることでヒップラインを美しく見せることができる所がメリットである。なお、尻間に食い込ませる部分が紐のものを特に「Gストリング」と呼ぶ場合もある。
英語に於けるTバック或いはストリングバック(英: T-back, string back)は、フロントが普通のビキニであるのは、日本と同じだが、バックに当て布がなく、結び紐でT字を描くものに限られる。総称としては、欧米ではソング(英: thong)やタンガ(西: tanga)、Gストリングまたはトライアングルバック(G-string, triangle back)・VストリングまたはVバック(V-string, V-back、バック中央に紐で小さな逆三角を描くもの)・チーキー(cheeky、バックの下半分だけが露出したもの)・CストリングまたはCバック(C-string, C-back 、紐が一切ないもの)などはその下位区分となる。
評論家ウィリアム・サファイアは言語学者のロバート・ヘンドリクソンの意見を引用し、Gは脚の付け根を意味し、かつてはタブー扱いされた言語だったことに言及した[1]。また、Gストリングはしばしばソングと混用される。
歴史と普及
ルーツはアフリカ、サハラ地方やブラジルなど諸説あるが、不明である。ブラジル人にとってTバックは、リオデジャネイロの海岸で女性が使用したり、世界的に有名なリオのカーニバルをはじめ、サンバのダンサーの衣装としても身近な存在となっている。
20世紀前半からストリップやダンサーなどは身に付けていたが、1970年代に、南アメリカ、特にブラジルで水着から大流行が始まった。欧米では1990年代から人気を得ており、特に北欧や東欧諸国では、一般の女性も使用することがある。
日本では『週刊現代』において、初めてTバックを紹介し、その後も度々紹介した事があり、2011年には「日本Tバック史」が企画された[2]。
実用的な4つの機能
Tバックはバックの生地面積が小さく、お尻(臀部)の谷間に布が通る構造をしている。そのため、主に以下の4つの実用的な機能を有している。
ヒップラインの補正:お尻の丸みを綺麗に見せる効果がある。
アウターへの響きにくさ:ズボンやスカートを着用した際、ショーツラインやブリーフラインが目立たない。
通気性:皮膚を覆う面積が少ないため、蒸れにくい。
股擦れ(炎症)の防止:太股の付け根内側における布擦れを防ぐことができる(男性の場合、トランクスも股擦れ防止の選択肢となるが、トランクスには股間部の保持機能がない)。
ファッションと愛用者
実用性に優れる一方で、お尻が大きく露出することから高い色気を高めるファッションとしても機能する。女性においては、欧米や南米を中心に若者やハリウッド俳優などの間で広く着用されている。また、男性のハリウッド俳優であるトム・クルーズも、アクション撮影時に動きやすさや機能性を理由に着用していることが報じられている。
さらに、ローライズパンツのウエスト部分からあえてTバックの紐を見せる「見せパン」としてファッションに取り入れたり、セクシーランジェリーとして愛用したりする人も多い。スポーツ分野では、レオタードや水着などのアウターウェアに下着のラインが浮き出るのを防ぐため、有酸素運動や各種競技のアンダーショーツとしても用いられる。
現状とデザイン
Tバック水着に関しては、ブラジルをはじめ欧米や東欧のビーチで広く寛容に受け入れられており、一般的に着用されている。日本においても2020年代以降人気が高まり、海水浴場や川などで着用する姿が一般的になりつつあるほか、男性のTバックやブリーフ型水着も見受けられるようになった。
女性用のTバック水着には、オーソドックスなT字型のほか、前後に装飾をあしらったものや、フロント部分を覆うように薄い布地を飾ったデザインなど、多様なバリエーションが存在する。
価値観・規制の歴史的変化
日本の敗戦後、明治神宮外苑プールでは占領軍がプールを接収し、フンドシなどという野蛮なものを使用するからという理由で日本人を締め出した[3]。ただ、現在はTバック水着は一般的にプールにて着用可能。また、海水浴場や川ではTバック水着を着用して日光浴したり遊泳することはもはや一般的と言えるまでになった。
普及状況
- 女性
- 2002年に、大手製薬会社が実施した消費者アンケートでは、16 - 39歳の女性でTバックショーツを37%の人が所有しており、そのうち月1回以上使用している人が半数近くいるという結果が出ている[4]。
- サンケイリビング新聞社が、2010年2月にシティリビングホームページ 「Citywave」メール会員に対して実施したWEBアンケート(集計数415人、平均年齢33.0歳)では、Tバックショーツを持っている人は全体で42.4%、30 - 34歳は51.2%と過半数が所有している。また、所有者全体の平均枚数は4.5枚であり、年代別では20代が最も多く5.6枚という結果となっている[5]。
- 男性
男性用のTバック
- 昔の日本では男性が六尺褌を着用し、臀部(尻)を露出して泳ぐ事も珍しくなかった。学習院では、赤いふんどしで水泳をさせたりもしていた。
- 筋肉を圧迫しない事による動きやすさや、陸上や水泳などのスポーツ用下着として、機能性がスポーツ競技者を中心に注目されたことがある。昔から、バレエダンサーやフィギュアスケート選手などは、脚を長く見せるために、ダンスベルトというTバックショーツを着用していることがある。スポーツ用サポーターとしても開発され、ジョックストラップの後ろをTバックにしたものが有る。水泳用サポーターとしても、Tバック愛用者がいる。
- B.V.Dやワコール等の大手メーカーでも製造されているが、量販店での取り扱いが少ない状況である。以前はビキニブリーフ等と共に量販店でも扱いがあったが、ボクサーブリーフの普及に伴うビキニブリーフの取り扱い縮小と共に数を減らしている。量販店ではしまむらがプライベートブランドにて男性用Tバックを販売している。
ギャラリー
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ソングを穿いた女性
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タンガ
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タンガを着用した女性
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黒のTバックを着用した女性
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Tバックを穿いた女性の臀部
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Tバックを穿いた女性
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ビーチでGストリングを着用した女性
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Tバックを着用したトップレスの女性
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黒のGストリングを着用した女性
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Tバック水着を着た男性
脚注
- ↑ Safire, William (1991年8月4日). “On Language; Ode on a G-String”. The New York Times (アメリカ英語). ISSN 0362-4331. 2026年8月25日閲覧.
- ↑ 「日本Tバック史 - 探求シリーズ なぜTだったのか」『週刊現代(12月10日号)』講談社(2011年11月28日発行)、2011年12月10日、209頁。
- ↑ “シリーズ第一回:古橋廣之進 - Japanese Olympian Spirits|JOC - 日本オリンピック委員会”. JOC - 日本オリンピック委員会. 2026年8月25日閲覧。
- ↑ 『女性のTバックショーツの使用実態』(プレスリリース)小林製薬株式会社、2002年3月19日。オリジナルの2007年1月4日時点におけるアーカイブ。
- ↑ “OLの下着に関する調査について|F1層の消費動向を調査「OLマーケットレポート」|サンケイリビング新聞社”. www.sankeiliving.co.jp. 2026年8月25日閲覧。
- ↑ “なぜ見えない下着にこだわるのか 男性の心理と下着に関する意識調査 〜男性の"気に入っている下着"と、その心理的効果〜”. ワコールホールディングス (2008年8月). 2026年2月14日閲覧。
- ↑ 鈴木公啓、菅原健介、西池紀子、小松原圭司、西口天志、藤本真穂「男性における下着の消費行動」『繊維製品消費科学』第55巻第9号、日本繊維製品消費科学会、2014年、677-686頁、 doi:10.11419/senshoshi.55.9_677。
- ↑ 佐藤則子 (2016年2月21日). “トランクス派は壊滅的?「男性の勝負下着」を調査してみた”. CanCam.jp(キャンキャン). 2024年3月9日閲覧。
関連項目
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