array_multisort
array_multisort — 複数の多次元の配列をソートする
説明
bool array_multisort ( array ar1 [, mixed arg [, mixed ... [, array ...]]] )成功した場合に TRUE を、失敗した場合に FALSE を返します。
array_multisort() は、複数の配列を一度に、 または、多次元の配列をその次元の一つでソートする際に使用可能です。 この関数は、ソートの際にキーの相関を維持します。
連想配列のキー (string) は不変ですが、 数値添字は再度振り直されます。
入力の配列は、行をソートする対象となるテーブルの行として扱われます。 これは、SQL ORDER BY 構文と似ています。最初の配列はソートされる最初の配列です。 その配列の行が同じだった場合は、次の入力配列でソートされるといったようになります。
この関数の引数の構造は、やや一般的ではありませんが、柔軟なものです。 先頭の引数は、配列である必要があります。その後の各引数には、 配列または次のリストにあるソート用フラグのどちらかを指定することが可能です。
ソート方法指定フラグ:
- SORT_ASC - 昇順にソート
- SORT_DESC - 降順にソート
ソート型のフラグ:
- SORT_REGULAR - 普通に比較
- SORT_NUMERIC - 数値的に比較
- SORT_STRING - 文字列として比較
各配列に同じ型のソート用フラグを二つ指定することは出来ません。 ある引数配列に適用を指定されたソート用フラグが適用されるのは、 その配列のみです。新しい配列引数を処理する前にデフォルトの SORT_ASC および SORT_REGULAR にリセットします。
例 243. 複数の配列をソートする
<?php
$ar1 = array("10", 100, 100, "a");
$ar2 = array(1, 3, "2", 1);
array_multisort($ar1, $ar2);
var_dump($ar1);
var_dump($ar2);
?>
この例では、ソートの後で、最初の配列は、10,"a", 100, 100 となります。
2番目の配列は、1, 1, "2", 3 を有します。最初の配列 (100 および
100) の同じエントリに対応している二番目の配列のエントリは、
同時にソートされます。
array(4) { [0]=> string(2) "10" [1]=> string(1) "a" [2]=> int(100) [3]=> int(100) } array(4) { [0]=> int(1) [1]=> int(1) [2]=> string(1) "2" [3]=> int(3) }
例 244. 多次元の配列をソートする
<?php
$ar = array(
array("10", 11, 100, 100, "a"),
array( 1, 2, "2", 3, 1)
);
array_multisort($ar[0], SORT_ASC, SORT_STRING,
$ar[1], SORT_NUMERIC, SORT_DESC);
var_dump($ar);
?>
この例では、ソートされた後、最初の配列は "10", 100, 100, 11, "a"
(文字列として昇順でソートされています) に変換され、二番目の配列は、
1, 3, "2", 2, 1 (数値として降順にソートされています) となっています。
array(2) { [0]=> array(5) { [0]=> string(2) "10" [1]=> int(100) [2]=> int(100) [3]=> int(11) [4]=> string(1) "a" } [1]=> array(5) { [0]=> int(1) [1]=> int(3) [2]=> string(1) "2" [3]=> int(2) [4]=> int(1) } }
例 245. データベースの結果をソートする
この例では、配列 data の個々の要素がテーブルのひとつの行を表しています。 これは、データベースのレコードの典型的な形式です。
データの例:
volume | edition -------+-------- 67 | 2 86 | 1 85 | 6 98 | 2 86 | 6 67 | 7データは data という名前の配列に格納します。 これは、例えば mysql_fetch_assoc() の結果をループさせたりすれば得られます。
<?php
$data[] = array('volume' => 67, 'edition' => 2);
$data[] = array('volume' => 86, 'edition' => 1);
$data[] = array('volume' => 85, 'edition' => 6);
$data[] = array('volume' => 98, 'edition' => 2);
$data[] = array('volume' => 86, 'edition' => 6);
$data[] = array('volume' => 67, 'edition' => 7);
?>
この例では、データを volume の降順、
edition の昇順に並べ替えます。
私たちが今もっているのは行方向の配列ですが、 array_multisort() で必要なのは列方向の配列です。 そこで、以下のコードで列方向の配列を得たあとでソートを行います。
<?php
// 列方向の配列を得る
foreach ($data as $key => $row) {
$volume[$key] = $row['volume'];
$edition[$key] = $row['edition'];
}
// データを volume の降順、edition の昇順にソートする。
// $data を最後のパラメータとして渡し、同じキーでソートする。
array_multisort($volume, SORT_DESC, $edition, SORT_ASC, $data);
?>
データセットの行はソートされ、以下のようになります:
volume | edition -------+-------- 98 | 2 86 | 1 86 | 6 85 | 6 67 | 2 67 | 7
例 246. 大文字・小文字を区別しないソート
SORT_STRING と SORT_REGULAR はどちらも大文字・小文字を区別し、 大文字ではじまる文字列が小文字で始まる文字列より前になります。
大文字・小文字を区別しないためには、 元の配列の内容をすべて小文字に変換した配列を用意し、 それをソートの基準にします。
<?php
$array = array('Alpha', 'atomic', 'Beta', 'bank');
$array_lowercase = array_map('strtolower', $array);
array_multisort($array_lowercase, SORT_ASC, SORT_STRING, $array);
print_r($array);
?>
上の例の出力は以下となります。Array ( [0] => Alpha [1] => atomic [2] => bank [3] => Beta )
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