ankerとは? わかりやすく解説

Anker

名前 アンカー; アンカア; アンケル

Anker

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/02 08:01 UTC 版)

安克創新科技股份有限公司
Anker Innovations Technology Co., Ltd
種類 株式会社
市場情報 SZSE: 300866
本社所在地 中国 湖南省長沙市
設立 2011年 (15年前) (2011)
業種 エレクトロニクス
事業内容
代表者 スティーヴン・ユァン
外部リンク www.anker.com
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Anker Innovations Technology Co., LtdAnker, アンカー)は、モバイルバッテリー、スマートフォンタブレット、パソコン周辺機器を始めとするガジェット類を製造販売する中国企業。米国関連会社として、Fantasia Trading LLCがある[1]

Googleのエンジニア陽萌(スティーブン・ヤン)を中心に、Google出身の数名の若者達が2011年に設立した[2]。姉妹ブランド「Soundcore(サウンドコア) 」、「Eufy(ユーフィ)」、「Nebula(ネビュラ)」があり、おもにAmazonマーケットプレイスや各国のECサイトを通じて、欧州各国・アジア各国で販売する。

Anker」はドイツ語の「 (いかり) 」に依る。

日本のマーケティング、製品販売、カスタマーサポートは、日本法人「アンカー・ジャパン株式会社」が担う。

歴史

検索エンジンの上級ソフトウェアエンジニアとして、米国のGoogle本社で勤務していたスティーブン・ヤンは、高品質で手頃な価格のノートパソコンの交換用バッテリーを市場に提供するため、2011年にAnkerを創業した。2012年に当時グーグル・チャイナのオンライン販売責任者だったドンピン・ジャオ(Dongping Zhao)が加わり、サプライチェーンの構築に一役買った[3]

スマートフォン向けのモバイルバッテリーや充電器などに焦点を当て、低価格ながら品質の高さやサポート体制をアピールし、創業時よりD2C(Direct to Consumer)モデルを採用。おもにAmazonを中心としたECサイトを通じて製品を販売し、そのレビューやカスタマーサポートに寄せられるユーザーの声に基づいてソフトウェアのようにスピーディーに製品の開発・改善を行うことが同社の特徴として挙げられている。

AppleのMFi認証(Made for iPhone/iPad)をクリアした製品も提供している。

スマートホームブランド「Eufy」を発表し、ガジェットだけでなく家電分野へ参入した後、2018年にはオーディオブランド「Soundcore」のリニューアルローンチを発表し、オーディオ分野へ本格参入した。「Anker」で培ったチャージング技術や「Soundcore」のオーディオ関連技術を活かし、Androidを搭載したスマートプロジェクターブランド「Nebula」を含め、現在は計4ブランドを展開している。

製品

Ankerの最初の製品はノートパソコンの交換用バッテリで、2012年に焦点をスマートフォンの充電デバイスに移した。

Ankerの充電デバイスには接続されたデバイスを自動検知し、機器毎に適した最大のスピードで急速充電を行う独自技術「PowerIQ」を搭載しているほか、USB Power DeliveryQuick Charge等の高速充電規格を採用した製品も発売している。「PowerIQ」はAnkerが開発した急速充電テクノロジーで、発表当初は最大出力12W、2017年に発表された「PowerIQ 2.0」ではQuick Charge 2.0との互換性を持ち最大18Wまでの出力に対応した。2019年夏にはUSB Power Deliveryとの互換性を実現し、最大100W出力に対応した「PowerIQ 3.0」を発表。2020年には最新版の「PowerIQ 3.0(Gen.2)」へと進化している。

また2018年秋には、世界に先駆けて次世代パワー半導体素材「GaN」を民生品に採用した。

2016年9月に日本で家電ブランドの「Eufy(ユーフィ)」を姉妹ブランドとして立ち上げ、第一弾製品としてロボット掃除機「RoboVac 20」などを発売した[4][5]。Eufyでは、ロボット掃除機の他、スティック掃除機、ハンディ掃除機、ホームセキュリティが展開されている。

2018年4月28日にはオーディオブランド「Soundcore(サウンドコア)」の日本におけるリニューアルローンチを発表し、ポータブルオーディオやワイヤレスイヤホンを展開している。

2020年8月に日本市場におけるスマートプロジェクターブランド「Nebula(ネビュラ)」の事業ブランドとしての独立も発表。ジュース缶サイズながらAndroidを搭載したモバイルプロジェクター・Nebula Capsuleシリーズや、クラウドファンディングサイトで1億円以上を集め、フルHD採用の高画質が特徴のホームプロジェクター・Nebula Cosmosシリーズを展開している。

2026年5月、年内を目処に製品別に展開していた複数のブランドを統合し、「Anker」ブランドに一本化することを発表した[6]

展開ブランド

日本法人

アンカー・ジャパン株式会社
Anker Japan Co., Ltd.
種類 株式会社
本社所在地 日本
101-0063
東京都千代田区神田淡路町2-101 ワテラスタワー9階
設立 2013年1月
業種 エレクトロニクス
法人番号 8010001151445
代表者 代表取締役CEO 猿渡歩
資本金 1億6,000万円
外部リンク https://www.ankerjapan.com/
特記事項:スローガン: Empowering Smarter Lives
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日本では、日本法人のアンカー・ジャパン株式会社(Anker Japan Co., Ltd.)がマーケティング、販売、カスタマーサービスを行う。

2013年1月設立時から代表取締役を務めた井戸義経が2021年9月末に退任し、10月から取締役COOの猿渡歩が代表取締役CEOに就いた[7]。アンカー・ジャパンは2017年9月に、2018年から「Empowering Smarter Lives」をスローガンにモバイルから生活全般に進出する[8] と発表した。日本で事業拡大の推進と財政基盤の強化のため、2017年12月22日付で資本金等を1,600万円から1億6,000万に増資した[9]

BCN総研によると、2024年度の販売台数シェアは32.3%で国内最大手である[10]

2018年11月から福岡市と災害時における物資供給に関する協定を締結し、2019年3月に川崎市と「市民利便性や防災力の向上に向けた通信環境の拡充・電源確保に関する協定」を締結するなど、災害時の避難所における緊急的な電源確保や携帯端末の充電などのサポートを始めた[11][12] 2021年10月現在は、福岡県、川崎市、川西市陸前高田市長岡京市茅ヶ崎市能美市と協定を締結している。

2019年シーズンから川崎フロンターレとスポンサー契約を締結し、コラボグッズの発売や同社製品を通じた選手やサポーターへの支援を行っている[13]。21年シーズンからトップパートナー契約を結び、ユニフォームの鎖骨部分にコーポレート・ロゴが掲出している。同時に中村憲剛が「Anker特別アンバサダー」となる[14]

2021年4月1日から直営店事業を担う「アンカー・ストア株式会社」を100%出資の子会社として設立。同社の代表取締役CEOは、アンカー・ジャパンの代表取締役CEOの猿渡歩が兼任している[15]

2022年9月9日、 同社製品の修理サービスを担う100%子会社アンカー・テックを設立した[16]

2025年5月22日、同社子会社で常設直営店を運営するアンカー・ストア株式会社と合同で「Anker Store & Cafe 汐留」を2025年5月24日に開店することを発表。初のカフェ事業参入となる[17][18]

2025年10月21日、経済産業省は2019年7月以降の約6年間で計100万台の製品不具合によるリコール(自主回収)を行っているとして、行政指導を行った[10]

リコール問題

2024年から2026年にかけて段階的にリコール対象製品が拡大され、モバイルバッテリーやBluetoothスピーカーなど複数の主力製品が対象となった[19]。一連の火災およびリコールの原因は、アンカー社が製造を委託しているセル製造サプライヤーが無断で廃棄予定セルを再利用していたことや、基準を満たさない部材の無断使用であった。特に、後者はバッテリー内でショートする原因となっていた[19]

利用中の発煙や発火によって周辺を焼損する重大製品事故が複数報告されたことから、消費者庁経済産業省が異例の注意喚起を行う事態へと発展した[20]。回収対象となった製品は計100万台に上る[20]

対象製品

本件は一度の発表で全容が判明したわけではなく、サプライヤー側の不祥事に対する調査が進むにつれて、数回に分けて対象製品が追加および拡大されていった[19]

  • 2024年4月 - Anker SoundCore、Anker PowerConf S3などのスピーカー等[21]
  • 2024年9月 - モバイルバッテリー2製品の回収開始[20]
  • 2025年6月 - Anker Power Bank 、Anker 334 MagGo Battery などが追加され計4製品に拡大[20]
  • 2025年10月 - Anker PowerCore 10000、Soundcore 3、Soundcore Motion X600、Anker PowerConf S500などが追加[19]

火災の発生

消費者庁や経済産業省から重大製品事故として複数公表されている[20]。火災は主に充電中や使用中に発生している。リコール対象製品に関連するスピーカーやバッテリーによる発火事故は、原因調査中のものを含め2023年度以降で20件以上報告されている。

  • 2025年10月に、利用者が対象のスピーカー(PowerConf S500等)を充電していたところ、火災警報器が作動した。確認すると製品および周辺を焼損する火災が発生していた。
  • 2025年12月に、施設において対象のモバイルバッテリーを使用中、あるいはACアダプターに接続して充電中に発煙や発火が生じ、製品や周辺を溶かす事故が発生している[22]

脚注

  1. Anker | Charge Fast, Live More (英語). Anker. 2025年6月27日閲覧。
  2. 关于海翼 | 湖南海翼电子商务股份有限公司”. oceanwing.com.cn. 2016年11月6日閲覧。
  3. Staff, Nick (2017年5月22日). How Anker is beating Apple and Samsung at their own accessory game”. The Verge. 2017年5月22日閲覧。
  4. Kamps, Haje Jan (2016年9月15日). Anker launches sister brand for home automation”. TechCrunch. 2017年5月24日閲覧。
  5. “Ankerの新家電ブランド「eufy(ユーフィ)」、新型ロボット掃除機など第1弾製品の販売がスタート”. GIGAZINE. 株式会社OSA. 2016年10月5日. 2020年1月18日閲覧.
  6. 酒井隆文 (2026年5月27日). アンカー、Soundcoreなど製品別ブランド廃止。Ankerに統合”. AV Watch. 2026年6月27日閲覧。
  7. 【アンカー・ジャパン】アンカー・ジャパン株式会社、代表取締役CEOに猿渡歩が就任”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2021年10月1日閲覧。
  8. 【アンカー・ジャパン】日本市場での更なる成長に向けた新事業戦略を発表”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2020年3月21日閲覧。
  9. 日本市場での展開強化に向け、資本を20倍に増資』(プレスリリース)アンカー・ジャパン株式会社、2018年1月10日2019年10月29日閲覧
  10. 1 2 発火事故多発のモバイルバッテリー販売、中国企業の日本法人に行政指導…「アンカー・ジャパン」”. 読売新聞 (2025年10月22日). 2025年10月22日閲覧。
  11. 福岡市と災害時における物資供給に関する協定を締結』(プレスリリース)アンカー・ジャパン株式会社、2018年11月29日2019年10月29日閲覧
  12. 川崎市と「市民利便性や防災力の向上に向けた通信環境の拡充・電源確保に関する協定」を締結』(プレスリリース)アンカー・ジャパン株式会社、2019年3月14日2019年10月29日閲覧
  13. J1リーグの2年連続覇者、川崎フロンターレとスポンサー契約を締結』(プレスリリース)アンカー・ジャパン株式会社、2019年2月20日2019年10月29日閲覧
  14. アンカー・ジャパンが川崎フロンターレのトップパートナーへ、また中村憲剛氏が「Anker特別アンバサダー」に就任”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2021年6月24日閲覧。
  15. 【アンカー・ジャパン】直営店事業を担う新会社「アンカー・ストア株式会社」を4月1日付で設立”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2021年10月1日閲覧。
  16. アンカー製品の修理を手掛ける100%子会社、アンカー・テック設立”. マイナビニュース (2022年10月28日). 2022年10月28日閲覧。
  17. Anker 初となるカフェ事業に参入!店内全席で急速充電が可能な 直営店「Anker Store & Cafe」の1号店を汐留にオープン | アンカー・ジャパン”. Anker Japan コーポレートサイト. 2025年5月23日閲覧。
  18. なぜ“充電器のアンカー”が「#カフェ事業」に乗り出すのか?”. ITmedia (2025年5月24日). 2025年6月7日閲覧。
  19. 1 2 3 4 アンカー、モバイルバッテリーやBluetooth会議用スピーカーなど4製品を自主回収 製造元の不備が判明、事故防止で」『ITmedia Mobile』2025年10月21日。2026年7月2日閲覧。
  20. 1 2 3 4 5 アンカージャパン「リチウム電池内蔵充電器:Anker 334 MagGo Battery、Anker Power Bank」 - 交換/回収”. 消費者庁. 2026年7月2日閲覧。
  21. アンカー・ジャパン、会議向けスピーカーなどを自主回収 「一部のロット管理に不備」発覚」『ITmedia Mobile』2024年4月4日。2026年7月2日閲覧。
  22. アンカーがリコール中の充電式スピーカーで火災事故(アスキー)”. Yahoo!ニュース. 2026年7月2日閲覧。

脚注

関連項目

外部リンク



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