Cosmology@Homeとは? わかりやすく解説

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Cosmology@Home

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/05/12 09:00 UTC 版)

Cosmology@Home
運用当時のCosmology@Homeの画面
URL www.cosmologyathome.org[リンク切れ]
言語 英語
タイプ 市民科学分散コンピューティング
運営者 BOINC
営利性 なし
現在の状態 運用終了
テンプレートを表示

Cosmology@HomeBerkeley Open Infrastructure for Network Computing(BOINC)プラットフォームで運用されていたボランティア・コンピューティングプロジェクトで、元々はイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の天文学科と物理学科が運営しており、その後パリ第6大学にあるラグランジュ研究所とパリ天体物理学研究所に移管された[1][2]

目標

Cosmology@Homeの目標は宇宙論における理論モデルを実際に現在まで測定されたデータと比較し、最も適合するモデルを探すことである[3]。 そのほかの目標として、

  • 将来的な宇宙論についての観測や実験の設計計画
  • プランク衛星などからのデータセットの処理の準備

が掲げられている。

科学背景

Cosmology@Homeの詳細な科学目標として、私たちの宇宙を最もうまく説明できるモデルを探すことと、現在利用可能な天文学・素粒子物理学のデータに一致するモデルの範囲を調べることである。 Cosmology@Homeで生成されたモデルは、ハッブル宇宙望遠鏡による宇宙の加速膨張の測定結果や、WMAP衛星による宇宙マイクロ波背景放射の測定結果と比較される[4]

手法

Cosmology@Homeは機械学習を用いた革新的な手法により、逐次的な計算を多数含んでいる大規模なコンピュータータスクを効率的に並行化させることができる。

Cosmology@Homeによって、理論的に可能性のある宇宙の理論モデルのあらゆるクラスについて、数万通り以上の仮想の宇宙が作りだされ、ワークユニットごとにそれぞれの宇宙を描写する宇宙論パラメーターをパッケージ化する。 それぞれのワークユニットが1つの仮想宇宙を表している。参加者のコンピューターがワークユニットを要求すると、それを受け取ったこのコンピューターはビッグバンから現在に至るまでのその宇宙の姿の変遷をシミュレーションする。 このシミュレーションの結果が、その宇宙の観測可能な特性のリストとして得られる[4]

得られた結果はCosmology@Homeのサーバーに返送され、そこで蓄積される。十分な数の仮想宇宙のシミュレーションが集まると、このプロジェクト向けに科学者チームによって開発された機械学習アルゴリズム「Pico」が[5]これらの計算結果から、サンプルの仮想宇宙によく似た任意の宇宙をシミュレーションで実行するための方法を学習する。Picoによる計算は通常のコンピューターによる数時間かかる計算と異なり、1つの計算が数ミリ秒で終了し、20000件のサンプルでPicoを学習させる作業も30分を要しない。Picoが一度学習すれば、標準的なCPUでも数十万件のモデル計算を伴う、モデルクラス全体と実際の観測との比較を数時間で完了できる[6]

Cosmology@Homeのアプリケーションは運用チームが独自開発したものである。

マイルストーン

関連項目

脚注

出典

  1. 1 2 Wandelt, Ben. Welcome Letter”. 2016年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月15日閲覧。
  2. 1 2 Millea, Marius (2016年12月15日). Move Completed”. 2016年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月15日閲覧。
  3. Letter to Cosmology@Home users”. Cosmologyathome.org. 2012年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年2月20日閲覧。
  4. 1 2 “Cosmology@Home”. BOINC Radio Project Brief (Podcast). 2021年5月13日.
  5. Fendt, William A.; Wandelt, Benjamin D. (2007). “PICO: Parameters for the impatient cosmologist”. アストロフィジカルジャーナル 654 (1): 2–11. arXiv:astro-ph/0606709. Bibcode:2007ApJ...654....2F. doi:10.1086/508342.
  6. Fendt, William A.; Wandelt, Benjamin D. (2007). “Computing High accuracy power spectra with Pico”. arXiv:0712.0194 [astro-ph].
  7. Beta testing!”. Cosmologyathome.org. 2011年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年2月20日閲覧。
  8. Cosmology@home/en”. 2026年5月12日閲覧。

外部リンク




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