なかうち りょうげんとは? わかりやすく解説

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中内亮玄

中内亮玄の俳句

いつまでもサイレン降り止まぬよ雨月
かさぶたを桜のようにはがします
しゃれこうべ空梅雨雑居ビルの奥
その曲の名も知らないのです月見草
それぞれの寝覚めカワウソも兵隊も
ひまわりの嘘ひとつずつちょっと死ぬ
ケータイ握り海のどこにも繋がらず
サンダルをひっかけ彼女戦場へ
バラ届く全然うれしいって君は言う
フクシマや晩夏の海の黒より黒
モンゴルも病むのか今日は風がない
中庭にみんな落としてきた彼女
依願退職耳が軋んで真葛原
僕を見てと見てと少年風を打つ
冬のやかん暗いくらいと鳴くのです
冬の雷ガシャンと散った足の指
冬の風君のざっくりとした前髪
出し忘れた嘘とか二月の燃えないごみ
十五夜のみんな普通に生きる歌
君はまだ冬の風詰めた麻袋
君ひとり桜はいつも風の葬
孔雀啼く虹を激しく咀嚼して
寒落暉その淋しさを食い繋ぐ
少女ひとり夏みかんくらい寡黙です
少年の如し眠り二百十日
山眠るあなたも狐の仲間ですか
彼の手のプラネタリウム的やさしい
手のひらは木枯らし以上かもしれない
明け易し少女に新品の手足
春玉葱のひとつ耐え難い孤独
木漏れ日や買い物がてら飛び降りる
本当は泳げないのですかたつむり
桜散る余白をすべて手離して
横顔を擦りむいている冬の風
欲望のついでに雪を掬ってみる
満月や僕のからっぽということ
炎天にかさぶたとなり青蛙
猫の恋透明なリストカットかな
生真面目な顔して雪だるまひとり
眼ふたつ冬のブランコ揺れはじめ
結び目のゆるくほどけて雪また雪
線路というにわかに冷えた親子かな
肺まで雪染みてポケットに拳ある
蜩は僕らを刻むように鳴き
蟹の腹いつか哀しくなるいのち
酷暑かな汚れのように蟻潰す
陽炎や戦争知らず英霊と呼べず
電柱はスポットライト闇いよいよ
青春が星を流してしまいけり
風がある昔誰かの蒼だった
 



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