Kleinman-Bylander近似とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 人文 > 座標 > 近似 > Kleinman-Bylander近似の意味・解説 

Kleinman-Bylander近似

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/31 16:46 UTC 版)

Kleinman-Bylander近似(クレインマン・バイランダーきんじ)は、擬ポテンシャルの非局所部分の計算量をNの2乗のオーダーからNのオーダーまで減らす近似[1]。ここでNは、平面波基底の数(通常、N2のオーダーでの計算量は扱う系が大きくなれば膨大なものになる)。Kleinman-Bylanderの分離形とも言う。

擬ポテンシャルVPS(r)は、局所部分と非局所部分とからなる。

ここで、軌道角運動量が局所部分、が非局所部分である。rは動径方向の座標。この非局所部分を次のように分離するのが、Kleinman-Bylander近似である。

φlPSは擬波動関数と言い、擬ポテンシャルを解くことによって得られる(擬似的な)波動関数である。上記の分離された形を使うことによって、逆格子空間で考えた非局所部分の和は、逆格子ベクトルGの数(平面波基底の数に相当)についてGG'の二重の和が必要であったものが、Gのみの一重の和のみでよくなる。

この近似を用いた場合の問題点は、バンド計算においてゴーストバンドが生じる危険があることである。2004年現在、これを完全かつ確実に排除する確たる指導原理はない。

参考文献

  1. ^ L. Kleinman and D. M. Bylander, Phys. Rev. Lett., 48 (1982) 1425.

関連項目





Kleinman-Bylander近似と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Kleinman-Bylander近似」の関連用語

Kleinman-Bylander近似のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Kleinman-Bylander近似のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのKleinman-Bylander近似 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS