物象化
物象化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 04:25 UTC 版)
物象化(ドイツ語: Versachlichung または Verdinglichung、英: reification)とは、人と人との関係が物と物との関係として現れること。カール・マルクスが後期の著作(とりわけ『資本論』)で使った概念。マルクス自身は断片的な記述しか残していないが、ルカーチ・ジェルジや廣松渉が重要視したために注目されるようになった。
- ^ カール・マルクス『資本論(1)』岡崎次郎訳、大月書店<国民文庫>、1972年、136頁
- ^ カール・マルクス『資本論(1)』岡崎次郎訳、大月書店<国民文庫>、1972年、169-170頁
- ^ カール・マルクス『資本論(7)』岡崎次郎訳、大月書店<国民文庫>、1972年、136頁
- ^ カール・マルクス『資本論(8)』岡崎次郎訳、大月書店<国民文庫>、1972年、355頁。
- ^ カール・マルクス/フリードリヒ・エンゲルス『ドイツ・イデオロギー』廣松渉編訳、岩波書店<岩波文庫>、2002年、66頁
- ^ カール・マルクス/フリードリヒ・エンゲルス『ドイツ・イデオロギー』廣松渉編訳、岩波書店<岩波文庫>、2002年、69頁
- ^ カール・マルクス『経済学批判』杉本俊郎訳、大月書店<国民文庫>、1966年、49頁
- ^ カール・マルクス『資本論(1)』岡崎次郎訳、大月書店<国民文庫>、1972年、83頁
- ^ 「物象化という概念を、人と人との関係の物象化に局定することなく、事物どうしの反照的規定関係の物性化や実体化にまで拡充しては如何? 筆者自身としては敢てこの拡充を企てる者であり、そのことはマルクス・エンゲルスの発想法や存在観に抵触しないと考える。だが、しかし、『物象化』という詞の用法ということで言えば、マルクス・エンゲルスは外延をそこまでは拡張していないのが文典上の事実である」(『廣松渉著作集』第十三巻、岩波書店、1996年、102頁)
- 物象化のページへのリンク