体の拡大
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 17:26 UTC 版)
抽象代数学のとくに体論において体の拡大(たいのかくだい、英: field extension)は、体の構造や性質を記述する基本的な道具立ての一つである。
注釈
- ^ 記号 K/k において、記法 "/k" は「体 k 上の」(over k) という意味であり、これはなんらかの商代数系や割り算を意味するものではない。一方で K/k を剰余群や商環などと同様の商構造と見ることもできる。K を k 上のベクトル空間と思えば、商集合としての K/k は K の k 上の基底にあたるものであり、K がある k 係数多項式の分解体ならば、K/k は多項式の根全体の集合と見なされる。また k-自己同型群 Aut(K/k) は商集合としての K/k 上に置換として作用する。特に拡大 N/k が多項式に分解によって得られる正規拡大ならば、ガロア群 Gal(N/k) は多項式の根の置換によって定まる対称群の部分商である。[要出典]
- ^ 上の体が厳密な意味では下の体を含んでいない場合にも、体の拡大と呼ぶことがある。つまり、適当な埋め込み写像が与えられていて、その埋め込まれた像を下の体として体の拡大を考えるとき、埋め込みの像と原像とを同一視して扱うのである。
出典
- ^ a b ブルバキ 1969, p. 67.
- ^ ブルバキ 1968, p. 128.
- ^ ブルバキ 1969, p. 68.
- ^ ブルバキ 1969, pp. 69-70.
- ^ ブルバキ 1969, p. 70.
- ^ ブルバキ 1969, p. 74.
- ^ ブルバキ 1969, p. 75.
- ^ a b ブルバキ 1969, p. 77.
- ^ ブルバキ 1969, p. 89.
- ^ Morandi 1996, p. 177, Theorem 19.14.
- ^ Morandi 1996, p. 178, Theorem 19.15.
- ^ Morandi 1996, p. 10, Corollary 1.22.
- ^ Morandi 1996, p. 14, Problem 16.
- ^ ブルバキ 1969, p. 102.
- ^ ブルバキ 1969, pp. 113-114. 命題9及び命題10の系1参照。
- ^ ブルバキ 1969, p. 115.
- ^ a b ブルバキ 1969, p. 133.
- ^ ブルバキ 1969, p. 139. 無限次ガロア拡大の場合は p. 174。
- ^ ブルバキ 1969, p. 69.
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