岡崎殿橋駅とは? わかりやすく解説

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岡崎殿橋駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/23 20:35 UTC 版)

岡崎殿橋駅(おかざきとのばしえき)は、かつて愛知県岡崎市にあった、名鉄岡崎市内線


注釈

  1. ^ a b 『鉄道院年報 明治41 , 42 , 43年度 軌道之部』では、特許区間が「区間:岡崎町明大寺下郷中、岡崎村大字羽根」、営業路線区間が「区間:岡崎町、岡崎村大字羽根」と記載[1]
  2. ^ a b 開業区間については、前述の『鉄道院年報』の岡崎町明大寺[21][7]は現・岡崎市明大寺町[5]と同市明大寺本町1 - 2丁目[17]で、殿橋南詰の所在地は前述の位置[5]なので、開業時点では殿橋南詰(停留所名は後述)から岡崎停車場(→岡崎駅前)間で営業を始めたと考えられる。
  3. ^ a b 一部の文献では、殿橋南詰までの到達を「1899年(明治32年)12月」と記載[12][22]
  4. ^ a b 『鉄道院年報』では、特許区間が「岡崎町明大寺下郷中 - 岡崎町大字康生」、営業路線区間が「岡崎町地内 開業年月日:40.6.22」との記載[1]
  5. ^ a b 殿橋南詰対岸の殿橋北詰まで延長については、1927年昭和2年)に殿橋が架け替えられる前は、乙川の上流側にあった木製の専用橋で渡り、電停も別の場所にあった[7][23]。この延長については、『新・鉄道廃線跡を歩く 3 北陸・信州・東海編』内「国鉄・私鉄の廃線停車場一覧」では「殿橋南 - 殿橋北間開業[11]」との記載で、その他『RM LRBRARY 48 名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』は「殿橋の北側の駅」と記載[3]で、両者いずれも延長年月日は1907年(明治40年)6月22日であるが、『岡崎商工会議所五十年史』p.72では「明治40年5月殿橋南、殿橋間2分を延長」[24]との記載があり、『新編岡崎市史』や『鉄道ピクトリアル 1979年12月号』も5月延伸を支持している[22][12]
  6. ^ a b 岡崎市史では岡崎停車場 - 殿橋南間としている[28]。また尾三新聞(1912年8月7日付)でも工事区間を「岡崎駅前より殿橋際まで」と報じている[29]。しかし、殿橋北詰までの電車延伸については市史に記載がない。
  7. ^ a b 殿橋南・北詰の停留所名については、馬車鉄道開業直後が「殿橋南[12][22]、殿橋北詰まで延長時は「殿橋北[11][22]との名称で記載(電化・改軌前は前者と後者が両方存在していたともあるが、詳細は不明)している文献があれば、馬車鉄道開業当時から北詰まで延長時も含め「岡崎[15][30](殿橋北詰まで延長時は「岡崎 移 明40 1907.6.22」と記載[15])や「岡崎町[4][11][31]と記載する文献もあり、また『日本鉄道旅行地図帳 全駅・全線・全廃線 7号 東海』では「岡崎」→「岡崎町」へ改称(この改称は、1915年以降と記載)[15]との記載もある。しかし、これらの名称はいずれも通称名と考えられる。正式名称については、前述の通りで岡崎殿橋に改称したのは、鐵道院出版『鐵道停車場一覽』から1917年(大正6元年)[14]以前と考えられるが、1919年以前に改称と記載している文献(ただし、駅名は「岡崎町→改 岡崎殿橋」と記載)[15]もあり、時期は不詳である。さらに、殿橋駅に再改称したとする文献もある[32]。だが、電化開業当初の回数乗車券には当駅を指して「岡崎」と印字されていた[32][28]
  8. ^ 岡崎市内線の駅(停留場)は、大樹寺駅と福岡線の各駅を除き、岡崎市内の駅(停留場)は、開業時から廃止時まで白線で囲ったエリアや島のようなプラットホーム状の安全地帯と呼ばれるものはなく、乗客は線路上から直接乗降をしていた[38]。また、駅(停留場)名は、近くの架線柱(または電柱など)に赤字に白抜き文字で掲げられており、その下に前と次の駅(停留場)名が平仮名で書かれていた[39]。なお、前述の状態については、『RM LRBRARY 48 名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』p.15に廃止直前の1962年の北羽根停留所の掲載画像でも説明している[40]

出典

  1. ^ a b c d e f 『鉄道院年報』明治41 , 42 , 43年度 軌道之部 出版者:鉄道院(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ a b 『岡崎商工会議所五十年史』出版者:岡崎商工会議所 昭和17年 p.71(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ a b c d e f 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、4 - 5頁。ISBN 978-4777050055 
  4. ^ a b c d e 和久田康雄著『鉄道ファンのための私鉄史研究資料』「5552 岡崎馬車鉄道(1911.10.2改称)岡崎電気軌道(1927.7.19合併)三河鉄道」pp.105 , 106 電気車研究会 2014年4月25日
  5. ^ a b c d Googleマップ「愛知県岡崎市明大寺町」
  6. ^ a b 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、4頁。ISBN 978-4777050055 
  7. ^ a b c d 『岡崎』岡崎市全図(明大寺町・康生町)著者:岡崎市 1925年9月(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ a b 『岡崎案内』著者:岡崎案内発行所 編 明治43年5月 p.18(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. ^ a b 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、13頁。ISBN 978-4777050055 
  10. ^ a b Googleマップ「愛知県岡崎市康生通南」
  11. ^ a b c d e f 石野哲(編)「国鉄・私鉄の廃線停車場一覧」、今尾恵介(編)『新・鉄道廃線跡を歩く』 3 北陸・信州・東海編、JTBパブリッシング、219頁。ISBN 978-4533078606
  12. ^ a b c d e 市川満「姿を消した岡崎の名鉄線」『鉄道ピクトリアル 1979年12月号』第370巻、電気車研究会、1979年12月、138頁。 
  13. ^ 新編岡崎市史編集委員会(編)『新編岡崎市史』 10 史料 近代下、新編岡崎市史編さん委員会、1987年、626 , 627頁。 
  14. ^ a b c 『鐵道停車場一覽』大正6年3月31日現在 出版者:鐵道院 1917年(国立国会図書館デジタルコレクション)
  15. ^ a b c d e f g h 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳 全駅・全線・全廃線』 7号 東海、新潮社、2008年11月18日、44頁。ISBN 978-4107900258 
  16. ^ a b 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、20頁。ISBN 978-4777050055 
  17. ^ a b Googleマップ「愛知県岡崎市明大寺本町」
  18. ^ a b 清水武、田中義人、澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォト・パブリッシング、2021年、183頁。ISBN 978-4802132701 
  19. ^ a b 清水武、田中義人、澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォト・パブリッシング、2021年、185, 268頁。ISBN 978-4802132701 
  20. ^ a b c d 和久田康雄著『鉄道ファンのための私鉄史研究資料』「5505 名古屋電気鉄道(1921.7.1譲渡)名古屋鉄道(1930.9.5改称)名岐鉄道(1935.8.1譲渡)名古屋鉄道」p.101 電気車研究会 2014年4月25日
  21. ^ 『岡崎案内』著者:岡崎案内発行所 編 明治43年5月 p.20(国立国会図書館デジタルコレクション)
  22. ^ a b c d e 新編岡崎市史編集委員会(編)『新編岡崎市史』 4 近代、新編岡崎市史編さん委員会、1991年、300頁。 
  23. ^ 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、4 - 5 , 21頁。ISBN 978-4777050055 
  24. ^ 『岡崎商工会議所五十年史』出版者:岡崎商工会議所 昭和17年 p.72(国立国会図書館デジタルコレクション)
  25. ^ a b 新編岡崎市史編集委員会(編)『新編岡崎市史』 4 近代、新編岡崎市史編さん委員会、1991年、442頁。 
  26. ^ 『官報』1911年(明治44年)10月14日 出版者:大蔵省印刷局(編)(国立国会図書館デジタルコレクション)
  27. ^ 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、5頁。ISBN 978-4777050055 
  28. ^ a b 新編岡崎市史編集委員会(編)『新編岡崎市史』 4 近代、新編岡崎市史編さん委員会、1991年、443頁。 
  29. ^ 新編岡崎市史編集委員会(編)『新編岡崎市史』 10 史料 近代下、新編岡崎市史編さん委員会、1987年、626頁。 
  30. ^ 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、8 , 21頁。ISBN 978-4777050055 
  31. ^ 和久田康雄『日本の市内電車 1895-1945』成山堂書店、2009年、106頁。ISBN 978-4425961511 
  32. ^ a b 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、8頁。ISBN 978-4777050055 
  33. ^ 新編岡崎市史編集委員会(編)『新編岡崎市史』 4 近代、新編岡崎市史編さん委員会、1991年、1078頁。 
  34. ^ 『鉄道統計資料. 昭和2年』著者:鉄道省 編 出版者:鉄道省 昭和4年(国立国会図書館デジタルコレクション)
  35. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、885頁。 
  36. ^ 名古屋鉄道株式会社社史編纂委員会(編)『名古屋鉄道社史』名古屋鉄道、1961年、786頁。 
  37. ^ 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、12 , 21頁。ISBN 978-4777050055 
  38. ^ 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、12頁。ISBN 978-4777050055 
  39. ^ 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、12 , 15頁。ISBN 978-4777050055 
  40. ^ 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、15頁。ISBN 978-4777050055 
  41. ^ a b 藤井建『名鉄岡崎市内線 -岡崎市電ものがたり-』ネコ・パブリッシング〈RM LRBRARY 48〉、2003年7月1日、21頁。ISBN 978-4777050055 


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