リクライニングアジャスター
背もたれの傾斜角度を調整する機構を指す。リクライニング調整は運転席の場合、前後スライド調整とあわせてシート調整のもっとも基本的なものである。角度調整の方法は、欧州車で見かけるダイヤル操作による無段階調整タイプと、日本車に多い段階的に調整を行うレバー操作タイプがある。無段階式は、内歯車と外歯車を噛み合わせたものをダイヤル操作で回転させて好みの角度にセットできる。ただし、フルリクライニングなどの操作は手間がかかる。段階式はラチェットとカム形式にした外歯車2枚を部分的に使用したかたちで噛み合わせ、レバー操作でこれを切り離して、噛み合い位置を変更する形式をとる。このため、歯車のピッチ角度での段階調整となり、通常は1.5~3度レベルの段階調整となる。レバー操作の段階式は、シートをフルリクライニングするなど角度を大きく変更する場合に素早く対応できる。電動タイプは通常、スライドやハイトアジャスターなどとセットになっている例が多い。構造はモーターを使用して、ねじとねじ歯車を通してリンク機構を活用する形式を採用している。
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