パトリムパス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/26 03:22 UTC 版)
パトリムパス[1](リトアニア語: Patrimpas)は、異教時代のプロイセン神話やリトアニア人の神話で言及される、海または穀物の神である。ポトゥリンポ[2] (Potrimpo[2]) やポトリンプス[3] (Potrimpus)、アトリムパス[1]やアントリンプス[3]や Autrimpo、Natrimpe、といった名前でも知られている。
注釈
- ^ Simon Grunau(1530年頃死亡)はプロイセンの歴史家。詳細は英語版記事「Simon Grunau」を参照。
- ^ Lasicius(1534年 – 1602年)。キリスト教聖職者で、バルト地方の古来からの神々に関する記録を残す。詳細は英語版記事「Jan Łasicki」を参照。
- ^ T. ナルブット(1784年 – 1864年)はリトアニア系ポーランド人の著述家・歴史家・考古学者。詳細は英語版記事「Teodor Narbutt」を参照。
- ^ Ludwig Bechstein(1801年 - 1860年)はドイツの著述家、民話の収集家。詳細は英語版記事「Ludwig Bechstein」を参照。
- ^ Perkunos、Pikollos、Potrimposは訳注112で確認した綴り[9]。
- ^ Perkunnos、Pikollus、Potrimpusは訳注112で確認した綴り[9]。
- ^ この伝説には次のような続きがある。ある時、ドイツ騎士修道会の最高行政官の初代地方長官(ラントマイスター。Landmeister)のヘルマン・フォン・バルケがプロイセン地方に着任し、古来の宗教を排除して聖所も破壊したが、この柏の木は残し、自身が構えた城塞の見張りの塔(トゥルム)として用いた。トゥルムが転じてトルンとなり、柏の木や、後にそこに築かれた町の名にもなった。トルンの名の由来については、ペルクノスと同じ雷神であるスカンディナヴィアの神トールに関連づける他の伝説もあるが、ベヒシュタインは、トゥルムが由来だとするこの伝説が最も信憑性が高いと記している[12]。
- ^ Königsberg。後のロシア・カリーニングラード[14]。
出典
- ^ a b c d e アレグザンスキー & ギラン (1993), p. 126.
- ^ a b コットレル (1999), pp. 473-474.
- ^ a b c ジョーンズ & ペニック (2005), p. 282.
- ^ アレグザンスキー & ギラン (1993), pp. 125-126.
- ^ Matulevičius, Algirdas (1996) (リトアニア語). Baltų religijos ir mitologijos šaltiniai. I. Vilnius: Mokslo ir enciklopedijų leidykla. p. 475. ISBN 5-420-01353-3
- ^ a b Puhvel, Jaan (1974). “Indo-Europen Structure of Baltic Pantheon”. Myth in Indo-European antiquity. University of California Press. p. 79. ISBN 0-520-02378-1
- ^ a b c d e Balsys, Rimantas (2010) (リトアニア語). Lietuvių ir prūsų dievai, deivės, dvasios: nuo apeigos iki prietaro. Klaipėdos universitetas. pp. 280–285. ISBN 978-9955-18-462-1
- ^ ジョーンズ & ペニック (2005), pp. 282-283.
- ^ a b ベヒシュタイン,鈴木訳注 (2014), p. 314.(訳注112)
- ^ ベヒシュタイン,鈴木訳注 (2014), p. 225.(227 ロモーフェ)
- ^ ベヒシュタイン,鈴木訳注 (2014), p. 226.(228 自らを生贄に捧げたヴィーデヴート王)
- ^ a b ベヒシュタイン,鈴木訳注 (2014), p. 276.(271 柏の樹からできたトルン)
- ^ ベヒシュタイン,鈴木訳注 (2014), p. 233.(235 ロンビヌス山上の生贄石)
- ^ a b ベヒシュタイン,鈴木訳注 (2014), p. 251.(248 宝物探しの修道士たち)
- ^ a b Bojtár, Endre (1999). Foreword to the Past: A Cultural History of the Baltic People. CEU Press. p. 304. ISBN 963-9116-42-4
- 1 パトリムパスとは
- 2 パトリムパスの概要
- 3 脚注
- パトリムパスのページへのリンク