ロジャー・ラビット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/23 09:22 UTC 版)
製作
もともとはゲイリー・K・ウルフが1981年に執筆した小説『Who Censored Roger Rabbit?』をディズニー社が映画化権を購入したことから始まり、1982年にはゼメキス監督も決定して、映画化が始動した。しかし、当時はまだゼメキス監督の手腕も分からずじまいだったため一時制作を中断。後にスティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を担当することになり、再び映画化が再始動する。小説版では、映画のように有名キャラクターが多数出演するようなストーリーではなかった。だが、映画に特色をつけるため、1940年代当時に黄金期を迎えていたアニメ映画を彩ったキャラクターたちが登場するようなストーリーに変更された。製作者陣は脚本段階から多数のアニメキャラクターのカメオ出演を想定していたが、権利関係の問題もあってメジャー級のキャラクターでも登場していない者(トムとジェリーやポパイなど)もいる。また、ワーナー・ブラザースは、同社のキャラクターを映画に貸し出す前に、ディズニーの主要キャラクターとの動画面での共演を条件とした[4]。その条件を元に、ミッキーマウスとバッグス・バニー、ドナルド・ダックとダフィー・ダックそれぞれの共演シーンが実現している。
当初のスピルバーグとゼメキス監督は、主役のエディにビル・マーレイを第一候補としていたが、なかなか連絡がつかなかったために[4]、マーレイを諦めてボブ・ホスキンスを主役に据えた。映画が公開された後に、マーレイはインタビューにおいて、その事が載った記事を見て、「もしもオファーが来ていたら間違いなく引き受けていた」と語っている[4]。また、クリストファー・ロイド演じる判事をより不気味な印象を与えるために、ゼメキス監督はロイドに瞬きをしないよう演出している[4]。判事役にはロイドの他にもティム・カリーやクリストファー・リーなどが打診されていた[4]。
映画に登場するアニメキャラクターのカメオ出演に関しては、実際には設定年代以降にデビューしたキャラクター(ロードランナーやワイリー・コヨーテ、ティンカー・ベル等)も混じっているが、脚本を担当したピーター・S・シーマンはインタビューで「同映画はアニメ史についてのストーリーではなく、あくまでもエンターテイメント」として、時代錯誤は特に問題ではないと語っている。
撮影時は多くのシーンで実写とアニメーションが登場することもあり、出演者たちは常にアニメキャラクターの動きを予測しながらの演技を要された。また、アニメキャラクターが実写の物を持つような場面においては、人形を操るプロのパペッターなどが採用されたほか、専用のロボットなども用いて撮影が行われた。
- ^ a b c “Who Framed Roger Rabbit (1988)” (英語). Box Office Mojo. 2010年4月5日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)480頁
- ^ “The Roger Rabbit That Never Was” (英語). MousePlanet. 2013年5月15日閲覧。
- ^ a b c d e https://www.imdb.com/title/tt0096438/trivia
- ^ https://pappysgoldenage.blogspot.com/2012/07/number-1186-life-goes-to-funnies.html
- ^ “山寺宏一より今週の一言 (2006年9月11日)”. Hollywood Express. 2007年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月11日閲覧。
- ^ a b https://www.comicbookmovie.com/animated_features/popeye-characters-in-deleted-funeral-scene-from-who-framed-roger-rabbit-a99779
- ^ ただし、ブルーレイ『ロジャー・ラビット 25周年記念版』の特典ディスクに収録されていた短編アニメの3本には、日本語吹き替え版が収録されていない。
- ^ 日本語吹き替え付き。
- ^ “ディズニープラス公式@DisneyPlusJPのツイート”. Twitter (2022年9月2日). 2022年9月7日閲覧。
- ^ Michael Fleming (1994-03-14). “Jessica Rabbit revealed” (英語). Variety. 2013年4月11日閲覧。
- ^ “Naked Jessica Rabbit” (英語). Snopes.com. 2013年4月11日閲覧。
- ^ “ロジャー・ラビット|ブルーレイ・DVD・デジタル配信|ディズニー公式”. ディズニー. 2020年3月30日閲覧。
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