NGC 6099
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/23 13:15 UTC 版)
| NGC 6099 | ||
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NGC 6099(左下)とNGC 6098(右上)。ハッブル宇宙望遠鏡による撮影。
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| 星座 | ヘルクレス座 | |
| 見かけの等級 (mv) | 14.2[1][2] | |
| 視直径 | 1.896′ × 1.012′[3] | |
| 分類 | E[3] / E+[4] | |
| 位置 元期:J2000.0[4] |
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| 赤経 (RA, α) | 16h 15m 35.5677s[4] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | +19° 27′ 12.312″[4] | |
| 赤方偏移 | 0.03043±0.00001[3] | |
| 視線速度 (Rv) | 8984±3 km/s[3] | |
| 距離 | 4億5,300万 ± 3,300万光年 (139 ± 10メガパーセク)[5][6] |
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| 他のカタログでの名称 | ||
| UGC 10299、LEDA 57640、VV 192a, CGCG 108-170、MCG+03-41-146[3][4] | ||
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NGC 6099は、ヘルクレス座の方向に位置する楕円銀河である[6]。すぐ近くには、同じく楕円銀河のNGC 6098が存在する。
観測史
1867年4月24日に、アメリカの天文学者トルーマン・サフォードがNGC 6099とNGC 6098をペアで発見した。その後、1887年4月3日に、天文学者のルイス・スウィフトがこのペアを独立して発見した[1]。しかし、NGCカタログを編纂したジョン・ドライヤーが同カタログの発表準備を終えた段階までサフォードの観測結果に気づかず、結果として、スウィフトの名前が発見者名の欄に記載された[7][8]。ドライヤーは「(NGC 6099は)非常にぼんやりとしており、とても小さく丸い」と描写している[1]。
中間質量ブラックホール候補
中間質量ブラックホールは太陽の数百から数万倍の質量を持つブラックホールである。直接的な証拠に基づく発見例がなく、いくつかの候補天体が挙げられているのみである。中間質量ブラックホールは、球状星団や矮小銀河の内部に存在すると考えられており、研究が進められている。
チャンドラX線観測衛星やXMM-Newtonなどの観測によって、NGC 6099の中心から約4万光年離れた位置にX線源の2CXO J161534.2+192707(通称 NGC 6099 HLX-1)が検出された。X線のフラックスは、2009年、2012年、2023年と観測の度に変化しており、2012年に観測された際のフラックスの量は、2009年の約50倍であった。一部の研究者は、このX線源の正体を中間質量ブラックホールと推測している。また、カナダ・フランス・ハワイ望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡によって、青色の光学対応天体も特定された。この天体に関して、年齢の若い星団である可能性も議論されたが、NGC 6099の銀河ハローに最近の星形成の兆候が見られないことなどから、ブラックホールの周囲を取り囲む降着円盤上の降着流からの放射に由来する可能性が有力視されている。
この中間質量ブラックホール候補は、中齢から老齢の恒星で構成される星団に囲まれており、ブラックホールに接近した低質量星が破壊される潮汐破壊現象(TDE)の影響で、降着円盤が形成され、大規模なX線放射が誘発されたと考えられている。このTDEは、2012年に、NGC 6099 HLX-1が非常に明るいX線源として観測された原因とみられている[5][9]。
出典
- 1 2 3 Courtney Seligman. “New General Catalogue Objects: NGC 6050 - 6099”. Celestial Atlas. 2025年8月11日閲覧。
- ↑ “Revised NGC Data for NGC 6099”. SEDS. 2025年8月17日閲覧。
- 1 2 3 4 5 “NGC 6099”. SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2025年8月17日閲覧.
- 1 2 3 4 5 “Results for object NGC 6099”. NASA/IPAC Extragalactic Database. 2025年8月11日閲覧。
- 1 2 Chang, Yi-Chi et al. (2025-04-11) (英語). Multiwavelength Study of a Hyperluminous X-Ray Source near NGC 6099: A Strong IMBH Candidate. 983. The Astrophysical Journal. pp. 1-22.
arXiv:2503.00904.
Bibcode:2025ApJ...983..109C.
doi:10.3847/1538-4357/adbbee
{{doi}}: 明示されていないフリーアクセスDOI (カテゴリ). - 1 2 “NGC 6099 (Hubble + Chandra)”. NASA Science. 2025年8月10日閲覧。
- ↑ “NGC 6001 thru NGC 7000”. Adventures in Deep Space. 2025年8月19日閲覧。
- ↑ Dreyer, J. L. E. (1888). “A New General Catalogue of Nebulae and Clusters of Stars, being the Catalogue of the late Sir John F.W. Herschel, Bart., revised, corrected, and enlarged”. Memoirs of the Royal Astronomical Society 49: 1-237. Bibcode:1888MmRAS..49....1D.
- ↑ “IMBH near NGC 6099 (Hubble image)”. ESA/Hubble. 2025年8月11日閲覧。
関連項目
- NGC 6099のページへのリンク