Bambu Lab
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/30 03:04 UTC 版)
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| 本社所在地 | 深圳市前海深港合作区[1] |
|---|---|
| 設立 | 2020年11月9日[1] |
| 事業内容 | 3Dプリンター |
| 代表者 | 陶冶 |
| 主要株主 | IDG Capital |
| 外部リンク | bambulab |
Bambu Lab(中国語: 拓竹; 拼音: Tuò zhú)は中国広東省深圳および上海、アメリカテキサス州オースティンを拠点とする3Dプリンターの製造会社である。[2] Bambu Labは民生用ドローンの製造会社DJI出身の技術者チームによって設立された。[3]
設立
Bambu LabはDJIでMavic Proのプロダクトマネージャーを務め、消費者向けドローン部門のトップであった中国出身の技術者陶冶(Tao Ye)と、同社の技術者4名によって2020年に設立された。[4] 2023年、Bambu LabはIDG Capitalから一部出資を受けていることが国際投資機関によって明らかとなった。[5]
製品
Bambu Labは個人向け、商用で、教育目的の、3Dプリンター、3Dプリント用のフィラメント、関連器具を製作している。
3Dプリンター
A1シリーズ
- A1 – ベッドスリンガー型と呼ばれる、ヘッダが左右に、印刷面が前後に動くタイプの直交座標型(カルテシアン)卓上プリンターで、別売のAMS(自動素材管理システム)と接続することにより自動でフィラメントを切り替える多色印刷が可能。AMS LiteとセットにしたA1 Comboとしても販売されるが、AMS hubを経由してすべてのAMSにも互換性がある。[6]
- A1 Mini – A1をより小型で安価にした製品で、3Dプリンターのエントリー機として最大180x180x180 mmの大きさまでの小型の物体を印刷できる。A1と同様AMS Liteを同梱したComboとしても販売されるが、AMS hubを経由してすべてのAMSにも互換性がある。[7]
Pシリーズ
- P1P - 後述するP1Sと比べエンクロージャー(筐体)がなく安価な製品。BamBu LabはP1Sのリリース時にユーザーがカスタマイズできるよう筐体のデータをWEBサイトに公開し、印刷した筐体と組み合わせてP1PをP1Sにアップグレードできる「P1P筐体アップグレードキット」を販売したことがある。[8]
- P1S – P1Pにエンクロージャーが付いた製品。ベルトによってX軸とY軸が連動するCoreXYの機構を備え、ヘッダが軽く高速プリントに強みがある。プロから趣味への広い層を対象にしており、機能的には上位機種のX1に近いが、カラーの大きなタッチパネルではなく白黒の細長い画面とボタンで操作する、高速なプロセッサを搭載しない、一層目のスキャンに用いる二重自動ベッドレベリングのためのLiDARスキャナがないなどいくつかの特長が省かれている。AMSによる多色印刷に対応している。[9]
- P2S - P1Sの後継機種で、P1Sと同じ価格で販売された。筐体の構造や印刷失敗を検知する内部カメラ、印刷中の樹脂の歪みを抑える高い印刷面の温度、その他のさまざまな改良行われた。[10]
X1シリーズ
- X1 – プロ向けと位置付けられ、LiDARスキャナなどハイエンド機の特長を持つ先進的なCoreXYプリンター。[11]Balbu Labの最初のフラッグシップ機であり、後継機としてX1CやX1Eがより高度なユーザー向けの需要を(Eはエンタープライズで企業向けの意味)、P1Sがより低価格帯の需要を満たすように発表された。X1は2022年にクラウドファンディングのKickstarterキャンペーンを通じて発表され、700万ドル以上を集めた。[12]
- X1-Carbon (X1C) – X1に硬化したノズル、より強力な押し出しギア、活性炭のフィルター、アルミニウム製のエンクロージャーなどの改良が加えられたモデルで、"Carbon"の名にもある通り硬化したノズルにより炭素繊維を含む材質のフィラメントを使用できる。しかしアクティブチャンバーヒーターを持たないことや他の制約もありすべての素材が利用できるわけではない。[13]
- X1E – X1Cの企業向け改良版モデルで製造、教育目的の市場を想定している。完全なローカルネットワークでの動作など、企業向けの追加のプライバシー対策を装備し、専用チャンバーヒーターなど、X1Cよりも性能が上回る点もある。[3]
H2シリーズ
- H2D – デュアルノズル、チャンバーヒーター付き、X1シリーズよりもビルドプレートが大きいといった特徴をもつモデル。また、別売りのモジュールを使用することで、ビニールカッターとしても使用できる。H2Dは、AMS HTとAMS 2 Proと同時に発表された。これはAMSの後継でフィラメント乾燥用ヒータや改良版のモーターを備える。[14]
- H2D Laser Edition – レーザーモジュール、切断モジュール入りのH2Dで、10 Wから40 Wのレーザーを照射できる。レーザーを遮断する透明パネルなど追加の安全設備が施されている。[14] The laser module and glass also come as an accessory.[14]
- H2D Pro – 2025年11月に発表されたX1Eの後継機であり、H2Dと似ているが、有線LAN接続、改良された冷却機構や、炭素繊維等を含むフィラメントに対してより耐久性の高いタングステンカーバイドのノズルを備えるなどの違いがある。H2D proはAMS2だけでなくAMS HT、非常停止ボタン、ビジョンエンコーダーと同梱されている。H2D proは公式販売でしか流通していない。[15]
- H2S – 2025年8月26日に発表されたモデルで、ノズルが一つ、チャンバーが65℃まで加熱でき、X1シリーズよりも印刷面が広くBambu Labで最大のモデルである。H2SはH2Dのデュアルノズル機能を省いて安価にしたモデルで、より少ない電力で、10Wのレーザーにのみ互換性がある(H2Dは40W)。H2SはH2Cアップグレードキットを用いてH2Cにアップグレードできる。[16]
- H2C – 2025年11月18日に発表されたモデルで、Bambu Lab初のマルチマテリアル3Dプリント機である。Formextで初めて発表されたモデルでもある。H2CはH2Dに似ているが、同時に6本までホットエンドを交換可能な「Vortekホットエンド交換システム」を搭載することにより、廃材の最小化とスピードを両立するようにフィラメント交換を行い印刷する。しかしフィラメント交換をAMSシステムに依存していることから依然として他の交換システムより遅い。このシステムでは独自技術によりノズル交換後8秒以内に誘導過熱を完了する。[17] ノズルからのすべてのデータはワイヤレスで送信されるため、システムは配線なしで動作する。他のH2シリーズプリンターと同じ設置面積を維持しながらVortekホットエンド交換システムのためのスペースを確保するため、H2Cの印刷可能範囲は330mm x 320mm x 325mmで[17]、H2Dの350 x 320 x 325[14]、H2Sの340 x 320 x 340[16]と比較し少し小さくなっている。
Bambu Lab AMS(自動素材管理システム)
AMS 2 Pro – AMSの後継で、65℃でフィラメントを乾燥させることができ、別売のAMS hubを用いてA1シリーズにも接続できる。[19]
ソフトウェア
- Bambu Studio – オープンソースのスライスソフトで、MakerWorldのライブラリにあるモデルの印刷にも対応している。[23]
- Bambu Handy – モバイル端末向けの3Dプリントのプラットフォームで、プリンターの遠隔操作や、MakerWorldのライブラリへのアクセス、印刷するデザインの変更が行える。[24]
- Bambu Suite – レーザー加工、デジタルカッティング、ペンプロッターを提供するソフトウェアで、すべてのデザイン過程を一つの手続きにまとめられるよう設計されている。カメラを用いたコンピューター制御のアラインメント機能も提供する。.[25]
- Bambu Farm Manager – Bambu Farm Managerは商業で多数の3Dプリンターを管理するために設計されたアプリケーションスイートで、リアルタイムの印刷状況の表示、バッチ操作、プリンターのファームウェアアップグレード、印刷ジョブキュー管理、マルチユーザー管理をサポートしている。[26]
- Bambu Connect - Bambu Connectは商業以外の環境で多数の3Dプリンターを管理するために設計されたアプリケーションで、カメラビュー、プリンターの制御、G-code経由のプリントに対応している。[27]
- Makerworld - Makerworldは3Dモデルを投稿し共有できるプラットフォームで、直接ウェブサイトにアクセスするか、Bambu StudioのようなBambu Labの他のソフト経由でアクセスできる。[要出典]
- Cyberbrick - Cyberbrickはラジコン向けの3Dモデルを扱うソフトウェアで、RCモデルのプリント、組み込みの電子機器のコーディングや制御が行える。[28]
批判
Bambu Labの3Dプリンターはそのクラウドへの依存性が高さが批判を受けてきた。2023年8月には、Bambu Cloudの障害により、一部のプリンターが制御不能な印刷状態になったり、完全に動作しなくなったりした。[22]
2025年には、クラウドとの接続でのセキュリティー上の脆弱性が発見され、[29][30] Bambu Labはブログ記事で将来のファームウェアには許可と認証保護を搭載すると発表した。[31]しかし、ユーザーはこれに対して、ローカルエリアネットワーク(LAN)経由でのプリントなど基本的な機能でさえBambu Cloudを介した認証が必要になり、サードパーティのスライサー の使用が制限されるのではないかと懸念した。[32][33][34]同社は後に元のブログ記事を訂正し、ユーザーの多くの懸念を退ける新しいブログ記事を投稿した。その記事では自社が誤情報の標的となっていると主張し、根拠として訂正後の記事を引用したが、訂正前のブログ記事を利用規約に照らすと、こうした懸念は事実無根ではなく、示唆されているように見える。[35][31] 一部のユーザーは、Bambu Labがユーザーをクラウドベースのサブスクリプション型のビジネスモデルに囲い込もうとしているのではないかと危惧している。Youtuberのルイス・ロスマン氏は、Bambu Labが機器の機能を制限していることを批判した。彼は他にも、Bambu Labが利用規約を告知なしに変更する点や、変更の証拠を削除したことを指摘している。 [36][37]
脚注
- 1 2 “深圳拓竹科技有限公司_百度百科”. 2026年4月9日閲覧。[出典無効]
- ↑ “About Us | Bambu Lab US”. bambulab.com. 2025年12月20日閲覧。
- 1 2 “The team behind Bambu Lab X1” (英語). Bambu Lab Blog (2022年5月19日). 2023年10月7日閲覧。
- ↑ “The team behind Bambu Lab X1” (英語). Bambu Lab Blog (1800年5月19日). 2025年1月23日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab, Consumer-Grade 3D Printing Manufacturer, Nears CNY 1.5 Billion in Annual Revene” (英語). EqualOcean. 2025年2月11日閲覧。
- ↑ “The Bambu Lab A1”. Bambu Lab. 2026年4月30日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab A1 | Desktop 3D Printer | A1 series | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab P1 Series | Reliable Out-of-the-Box Performance | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab P1 Series | Reliable Out-of-the-Box Performance | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab P2S: Reliable Multi-filament 3D Printing Made Simple | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ Kraft, Caleb (2023年8月23日). “3D Printer Review: Bambu X1 Carbon with AMS” (英語). Make: DIY Projects and Ideas for Makers. 2023年10月7日閲覧。
- ↑ “X1 Series” (英語). Bambu Lab Wiki. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab X1 Series | Desktop 3D Printer | X1C | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- 1 2 3 4 “Bambu Lab H2D” (英語). Bambu Lab USA Store. 2025年4月21日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab H2D Pro” (英語). Bambu Lab USA Store. 2025年11月27日閲覧。
- 1 2 “Bambu Lab H2S Large Format 3D Printer | Fast. Precise. Full Color | Bambu Lab” (英語). bambulab.com. 2026年3月28日閲覧。
- 1 2 “Bambu Lab H2C: Uncompromising Multi-Material, Multi-Color 3D Printing | Bambu Lab” (英語). bambulab.com. 2026年3月28日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab AMS - Automatic Material System” (英語). Bambu Lab US Store. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Buy Bambu Lab AMS 2 Pro - Bambu Lab Official Store” (英語). Bambu Lab US Store. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab A1 AMS | Colour extension | A1 series | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2026年2月11日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab AMS lite - Automatic Material System” (英語). Bambu Lab US Store. 2025年12月18日閲覧。
- 1 2 Harding, Scharon (2023年8月22日). “3D printers printing without consent is a cautionary tale on cloud reliance” (英語). Ars Technica. 2025年1月22日閲覧。
- ↑ “Software Bambu Studio | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Software Bambu Handy | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Software Bambu Suite | Bambu Lab US” (英語). bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Bambu Farm Manager Quick Start Guide” (英語). Bambu Lab Wiki. 2025年12月20日閲覧。
- ↑ “Bambu Connect (beta)” (英語). Bambu Lab Wiki. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ “Software - CyberBrick Apps”. bambulab.com. 2025年12月18日閲覧。
- ↑ By (2025年1月17日). “New Bambu Lab Firmware Update Adds Mandatory Authorization Control System” (英語). Hackaday. 2025年1月20日閲覧。
- ↑ Bitdefender (2023年5月11日). “Someone is hacking 3D printers to warn owners of a security flaw” (英語). 2025年1月20日閲覧。
- 1 2 “Firmware Update Introducing New Authorization Control System”. bambulab.com (2025年1月16日). 2025年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年1月22日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab Security Update will remove OrcaSlicer's Access” (英語). Tom's Hardware (2025年1月19日). 2025年1月22日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab Limits Third-Party Printer Control with New Security Update” (英語). All3DP (2025年1月16日). 2025年1月22日閲覧。
- ↑ Tyrer-Jones, Alex (2025年1月20日). “Bambu Lab Responds to Backlash Over New Firmware Update” (英語). 3D Printing Industry. 2025年1月22日閲覧。
- ↑ “Bambu Lab Terms of Use”. 2025年1月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年1月21日閲覧。
- ↑ Rossmann, Louis (2025年1月19日). “Bambu Lab Just Went Full HP...” (英語). YouTube. 2025年1月20日閲覧。
- ↑ Louis Rossmann (20 January 2025). Bambu's Gaslighting Masterclass: Denying their own documented restrictions. YouTubeより2025年1月22日閲覧.
外部リンク
- Bambu Labのページへのリンク