田園教育舎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/15 09:14 UTC 版)
田園教育舎(Landerziehungsheime、もしくはLandschulheime)は19世紀末に誕生した改革教育運動を志向する小規模な寄宿学校の一つの形態である。20世紀初頭のドイツ改革教育運動の中では、芸術教育運動、ドイツ青年運動と並んでその主流をなしたものである。芸術教育運動が、図画、自由作文、体操、ダンスなどテーマの多様さもさることながら、ドイツの枠を安々と超えて世界に広がっていったのに対して、ドイツ青年運動は、ワンダーフォーゲル、遠足から始まったにもかかわらず、自由ドイツ青年団から次第に政治色を深め、ヒトラーユーゲントに至るまで、ドイツの窮屈な政治・経済状況に巻き込まれてその姿を変質させていくのに対して、田園教育舎は、イギリスの寄宿学校制度に触発されて、ヘルマン・リーツがドイツで新たに設立した一連の小規模の寄宿学校群である。1898年、ハルツ山麓のイルゼンブルクが最初のものである。彼は、従来の寄宿学校の管理主義的な因習、旧弊を廃して、進歩主義的で、家族的な親密な絆を生み出そうと努力し、20世紀初頭の新教育運動の中でも一際大きな足跡を残した。
- 1 田園教育舎とは
- 2 田園教育舎の概要
- 3 文献
- 4 関連項目
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