後藤昌治とは? わかりやすく解説

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後藤昌治

後藤昌治の俳句

かたかごの花やさびしく骨が鳴る
かなしびを坐らせてゐる春の家
かはほりのわれを往き来すわれは誰そ
がうがうと裸祭は彼方なり
きりぎしの家の寒暮や愛を問ふ
この菊の白さは人をあやめるほど
どくだみの夜陰戦後を喪失せり
どくだみや全く音のない時間
にんげんがこみあげてくる揚花火
人ひとり無しげんげ田は辺境か
人日や涙怺へて少年在り
刺草やわれ立つわれの軸をもて
匍匐してゐるに尾張野あきつ飛ぶ
啓蟄や胎児しづかに下降して
四月馬鹿水滴のやうである一人
大花野嘗て万骨枯れたるに
妻の身に音楽貯る毛糸編み
寒風に母性のバスが来て停る
寒鴉個に徹しゐて動かざる
尾張野の乾びたる人バスを待つ
屋根といふ屋根に二月が来てをりぬ
巴里祭本が増殖してゐたり
引鴨のあとしらじらし生の川よ
手紙あり栗飯は饐えてゐし
断念の一日をとぶ黒揚羽
断念の前もうしろも今年竹
月見草ジャーナリストが消えゐたり
杉菜へと下ってゆきて一年経つ
梅雨の傘干してアパート膨めり
梅雨最中わが存念のけぶりをり
極月の靴に大泥附けてゐる
母ずうっと春の山見て老いてゐし
民族やゑのころぐさの漂へば
火入式さくらが少し散りはじめる
炎天をひた行く場なかりしか
祖国とは いま片蔭に二人ゐて
終夜をとこを均す水の音
臘梅や世は混沌のままなるに
苦しみののちの青空梅の花
茄子の花咲けど不確かなるわれら
見えざるもの見んと桜の中にゐる
見えるもののみ見て坐せり霧の夜
限りなく旗振りつづけ凍てざる人
雪が降りはじむ朝比奈隆の指
霾るといふ不条理や鴉群れ
霾るや大遠投をしてゐたり
青梅の溌溂として売られをり
青田行くは素の男なり振り向かず
風花や真の人立つ仄明り
餅を焼く家中力抜けゐたり
 




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