加藤知子とは? わかりやすく解説

加藤知子

加藤知子の俳句

いつのまにわく孑孑や戦争や
いづれさざんか人体かくもけなげ
かなしみはとうの昔に胡瓜もみ
この一句あるじは月へ遠出中
さねかずら二十歳の父の字に出会う
すみれ咲くたびカラシニコフの発情
せつなさの角度遠くの皇帝ダリア
せりなづなごぎょうつんだらこども産む
ぬらぬらと立冬猫は朝帰り
クリスタルな秋霖時計店の慇懃
ラスコーの壁画のなかをゆく冬眠
京おとこ鞠智城まで来て涼し
切り結ぶ音を沈める水中花
反戦な子宮から地球初明り
古層の秋思俳句以前のことを言う
囀りの声なき声や車中泊
国策の宇宙を旅す種袋
壺がみな人の顔する新樹光
夏落葉掃く音看取りにもどる音
外輪山まんまと越えし盆の月
夜の魚跳ねて大きな朧月
天も地もおぼろにつるみいる上海
太腿の内に汗掻く憂国忌
如意輪の指先花びらの湿り
廃屋の芯に茗荷の花明り
戦いに征かないさくら征くさくら
手の甲の透けきて滝の落差かな
抱擁の肌のもようはアサギマダラ
捨て猫に名月の餌やるひとりふたり
新涼や戒名不用の響きあり
春りんどう土葬火葬に分く記憶
昼の雷延命装置の管微動
林檎転がし赤子ころがしして齧る
桜木の裂けめの噴火しておりぬ
森浅く伐られアップルパイの匂い
死にゆくものの片目に目ヤニ新樹光
水張田の風白ければ通り過ぐ
海峡の白菜割って十二階
炎にも水にもなりてまんじゅしゃげ
直角に恋きて騒ぐ秋は浄瑠璃
花びらとターミナルケア―とに分かれけり
花野辺の古い窓枠蝶の湧く
蛇穴を出でて片足ハイヒール
蟷螂の死を掃くかろき握り
被爆野はふつうに薄暑赤子泣く
連れ蝶のひとつ外れる余震かな
銀河から有明海へ魂あそび
集団的するめ吊るしてお元日
青あらし娼婦であろうとなかろうと
飢えはないが八月揺らすブランコ
 

加藤知子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/03 01:21 UTC 版)

加藤 知子(かとう ともこ、1957年9月6日 - )は、日本ヴァイオリニストである。東京都生まれ。桐朋学園大学教授。


  1. ^ 大江・小澤征爾『同じ年に生まれて』38p


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