ブラウン方式とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ブラウン方式の意味・解説 

ブラウン方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 04:06 UTC 版)

ブラウン方式[注釈 1](ブラウンほうしき、: Browne charging systemBrowne issue system)は、図書館における図書の貸出方式の一つで、カード式貸出法に大別される[3]。貸出券の独特な形状から「袋形貸出方式」とも呼称される[2]


注釈

  1. ^ ブラウン式[1]やブラウン式貸出法[2]の呼称も見られる。
  2. ^ 図書館の中で資料を読ませる閲覧中心の図書館から貸出を主体とする館外奉仕への変革を主張した『中小都市における公共図書館の運営』(通称: 中小レポート、日本図書館協会、1963年)の刊行[13]、日本図書館協会の指導の下、日本で初めてブラウン方式を導入した練馬区立練馬図書館の誕生(1964年10月)[10]などが直近にあった。
  3. ^ どういう順番で保管するのがよいかについては蔵書数・貸出数など、各図書館の特性による
  4. ^ 同時貸出可能な冊数をn冊、その内小説はm冊までの貸出に限るとすれば、 (n-m) 枚の貸出券の色に通常のものと別の色を使用し、その色の貸出券では小説を借りられないようにする[26]、などが挙げられる。
  5. ^ 一方で、一日の貸出冊数が1000冊を超え始めると、実用上困難であるとの指摘もある[28]
  6. ^ さらに付け加えるなら、ブックカードと貸出券(利用者数×同時貸出可能な冊数)の発行枚数を比べることでも逆ブラウン方式有利という結論を導くことが可能である[32]
  7. ^ 所定の位置に返却図書をおいてそのまま立ち去るといった返却方法を採用することもできる[37]
  8. ^ 他方式でも、返却ポストから返された図書の貸出券を利用者来館時まで保管するという方法を採ることは出来る。
  9. ^ 通常のブラウン方式では、返却された貸出券がある種のレシートのような役割を果たすことができる[24]
  10. ^ 例えば、『貸出と閲覧』(前川恒雄、1966年)[50]

出典

  1. ^ a b c d e 舘浩道, p. 252.
  2. ^ a b c d 日図協用語委員会 1997, p. 635.
  3. ^ 日図協用語委員会 1997, p. 107.
  4. ^ 図書館雑誌編集委員会「<特集貸出システムを考える> ブラウン方式からコンピュータまで」『図書館雑誌』第70巻第6号、 216頁。
  5. ^ a b c d e f 日図協 ハンドブック編集委員会 1990, p. 71.
  6. ^ a b c 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 65.
  7. ^ a b Kirkwood, Leila H. 1961, p. 60.
  8. ^ a b c d e f g h i F.N.Hogg, W.J.Matthews & T.E.A. Verity 1961, §THE BROWNE SYSTEM OF BOOK CHARGING.
  9. ^ a b 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 67.
  10. ^ a b c d e f g h i 図書館用語辞典編集委員会 2004, pp. 494–495.
  11. ^ a b Kirkwood, Leila H. 1961, p. 65.
  12. ^ a b c 日本図書館情報学会用語辞典編集委員会 2013, pp. 216–217.
  13. ^ 図書館用語辞典編集委員会 2004, p. 329.
  14. ^ 図問研 図書館用語委員会 1982, p. 570.
  15. ^ Michael Q. Dudley, ed (2013). Public Libraries and Resilient Cities. American Library Association. p. 151. ISBN 0838911366. http://books.google.co.jp/books?id=pwqSAwAAQBAJ&pg=PA151&lpg=PA151 
  16. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 14.
  17. ^ 日図協 ハンドブック編集委員会 1990, p. 70.
  18. ^ a b 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 69.
  19. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 77.
  20. ^ a b 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 70.
  21. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 71.
  22. ^ a b c 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 74.
  23. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 72.
  24. ^ a b c F.N.Hogg, W.J.Matthews & T.E.A. Verity 1961, §POINTS AFFECTING THE EFFICIENCY OF BROWNE.
  25. ^ a b 前川恒雄、石井敦、石橋幸男 1966, p. 93.
  26. ^ 前川恒雄、石井敦、石橋幸男 1966, p. 93に「貸出冊数4冊のうち小説は2冊に限るというような制限」を行う際の例が示されている。
  27. ^ 前川恒雄、石井敦、石橋幸男 1966, pp. 93–94.
  28. ^ 図書館雑誌編集委員会「ブラウン方式からコンピュータまで」『図書館雑誌』第70巻第6号。
  29. ^ a b c 前川恒雄、石井敦、石橋幸男 1966, p. 94.
  30. ^ 『図書館情報学用語辞典』日本図書館学会用語辞典編集委員会、丸善、1997年9月25日、41頁。ISBN 4621043625
  31. ^ 図書館用語辞典編集委員会 2004, pp. 66–67.
  32. ^ a b c d 遠山義樹 1977, p. 3.
  33. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 80.
  34. ^ 日図協 ハンドブック編集委員会 1990, p. 71-72.
  35. ^ a b 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 84.
  36. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, pp. 83–85.
  37. ^ 舘浩道, p. 253.
  38. ^ a b c 遠山義樹 1977, p. 4.
  39. ^ a b 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 85.
  40. ^ 図問研 図書館用語委員会 1982, pp. 42–43.
  41. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, pp. 87–89.
  42. ^ a b 枕崎みしのたくかにと (2013年4月5日). “レトロな本の貸し出しシステムを体験しませんか?”. 2015年7月10日閲覧。
  43. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 91.
  44. ^ a b 日図協 ハンドブック編集委員会 1990, p. 72.
  45. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 92.
  46. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 93.
  47. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, pp. 93–94.
  48. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 95.
  49. ^ a b c 図書館用語辞典編集委員会 2004, p. 330.
  50. ^ 図問研東京支部 スライド製作委員会 1982, p. 104.


「ブラウン方式」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ブラウン方式」の関連用語

ブラウン方式のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ブラウン方式のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのブラウン方式 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS