ドゥクン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 06:30 UTC 版)
ドゥクン(マレー語: dukun)は、インドネシアで見られる専門的呪者、祈祷者[1]。彼らは呪術的なエネルギーを操ると信じられ、自分のため、あるいは他者から依頼を受けてその力を使う[2]。「ドゥクン」はいくぶん漠然とした総称であり、実際は術者によって役割は分化している[1]。例えばドゥクン・ジャンピ(呪医)、ドゥクン・バイ(産婆)などインドネシア社会で普遍的に見られ生活に溶け込んでいるドゥクンもあれば、超常的な秘術によって未来予知や霊との交信ができると信じられているドゥクンもいる[1]。また救済や回復の祈願を行なうなど善を目的とする“白いドゥクン”と、呪う相手に災厄をもたらすなど悪を目的とする“黒いドゥクン”に分けられる[2]。彼らが用いる知識や術は、土着のものにヒンドゥーやイスラムの神秘主義的要素を加えた雑多なものである[1]。一般にドゥクンは別種のシャーマンであるパワンとしばしば混同される。
- ^ a b c d “ドゥクン”. 世界大百科事典 第2版. コトバンク. 2019年11月24日閲覧。
- ^ a b Agus Trihartono. “ドゥクンとインドネシア政治”. Kyoto Review of Southeast Asia. 2019年11月24日閲覧。
- ^ Wargadiredja, Arzia Tivany (2015年9月15日). “Sex, Scandal, and Murder: Indonesia's Witchcraft Industry Rides Out a Tough Year”. VICE 2017年9月17日閲覧。
- ^ Kristof, Nicholas D. (1998年10月20日). “Fears of Sorcerers Spur Killings in Java”. 2019年11月24日閲覧。
Weblioに収録されているすべての辞書からドゥクンを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書からドゥクン を検索
- ドゥクンのページへのリンク