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株式の信用取引を用いたつなぎ売りの活用方法

 

つなぎ売りとは、現在保有している株式を売らずに同じ銘柄を信用取引で空売りすることです。

例えば、1株1000円の銘柄を1000株、現物で買ってその後1株1200円に値上がりしたとします。この時点でつなぎ売りをすると、1000円での現物買いの評価益が20万円、1200円での空売りの評価益が0円で20万円の評価益が出ます。

その後、株価が1400円に値上がりすると、1000円での現物買いの評価益が40万円、1200円での空売りの評価損が-20万円になり、合わせて20万円の評価益が出ます。

一方、株価が1000円に値下がりすると、1000円での現物買いの評価益が0円、1200円での空売りの評価益が20万円になり、合わせて20万円の評価益が出ます。

このように、つなぎ売りをすると、その後の株価が値上がりしても値下がりしても評価損益が変わることはありません。

株価1000円
(買い)
1200円
(売り)
収支
1200円+20万円±0万円+20万円
1400円に
値上がり
+40万円-20万円+20万円
1000円に
値下がり
±0万円+20万円+20万円

ここでは、株式の信用取引を用いたつなぎ売りの活用方法を紹介します。

▼公募や売り出しで新株を購入する際のつなぎ売り

公募や売り出しで新株を購入する場合、市場価格よりも数パーセントから10%程度割安で購入できます。例えば、市場価格が1000円ならば公募や売り出しでは950円で購入することができます。

公募や売り出しで新株を購入した場合、実際に市場で売ることができるまでおよそ1週間ほどかかります。その間、株価は下落する傾向にあるため、新株を売る時には公募や売り出しの価格よりも安い株価になることもあります。

そこで、公募や売り出しの価格決定日に空売りをします。上の例なら1000円で空売りをします。そして、新株を950円で購入します。

新株の市場で売ることができる日に株価が970円になった場合、5万円の利益が発生します。
・1000円で空売りした分を決済・・・3万円の利益
・新株を950円で購入した分を決済・・・2万円の利益

株価が900円になった場合も5万円の利益が発生します。
・1000円で空売りした分を決済・・・10万円の利益
・新株を950円で購入した分を決済・・・5万円の損失

株価が1030円になった場合も5万円の利益が発生します。
・1000円で空売りした分を決済・・・3万円の損失
・新株を950円で購入した分を決済・・・8万円の利益

▼配当金や株主優待を受ける際のつなぎ売り

配当金や株主優待を受ける際にリスクの少ない取引手段としてつなぎ売りを利用する方法もあります。

配当金や株主優待を受けるには、権利確定日の3営業日前に株式を保有していることが条件になります。この日に株式を買い、さらに、空売りをします。この時点で評価損益は0円で確定します。一般的には権利落ち日には株価は下落することが多いのですが、つなぎ売りすることで株価の下落をカバーすることができます。

そして翌日、つまり、権利落ち日に買いと売りの両方を決済すれば、損失が発生することなく配当金や株主優待を受けることができます。ただし売買手数料分は損失になります。
(2012年07月07日更新)




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