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さくらファミリア!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/01/27 17:08 UTC 版)

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さくらファミリア!』は、杉井光による日本ライトノベルイラストはゆでそばが担当。2008年、一迅社文庫一迅社)より刊行。

杉井光による一迅社文庫での作品としては、『死図眼のイタカ』に次ぐ2シリーズ目。キリスト教をモチーフとしており、聖書などからの設定も多い。

目次

ストーリー

突然父に失踪され、多額の借金を背負わされることになった祐太。そんな彼のもとに現れた双子の姉妹・エリレマの2人に、自分がユダの生まれ変わりであると言われ、しかも自分たちが抱えている借金はすべてユダの遺産によって作られた財団・三十銀貨財団によるものだと知る。行くあてのない2人に加え、さらにはガブリエルるーしーも現れて共同生活をすることになった祐太は、即席の聖家族とともに三十銀貨財団に立ち向かうことになる。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


登場人物

佐倉 祐太(さくら ゆうた)
本編の主人公にしてツッコミ役。高校1年生。ユダの生まれ変わりであるが、転生が不完全であり、前世でのユダのとして記憶がない。
罪痕は《血の土地(アケルダマ)》。自分の血を流し、それに触れたもの全てを腐らせる。
砂漠谷 エリ(さばくたに エリ)
イエス・キリストの(左半身の)生まれ変わり。レマの双子の姉で、長い金髪ツインテールに結んでいる。レマと共に祐太の家に居候し、祐太と同じ高校に通う。レマによれば「御子さまの恐いところとか怒っているところとか」を受け継いできており、レマに比べてきつめの性格。家事はまるでだめだったが、アルバイトをするうちに料理はできるようになった。悪魔に対して耐性がある。
聖痕は《百卒長の槍(ロンギヌス[1]》。脇腹から出てくる槍で、霊体を斬る力と新しく聖痕を刻む力がある。また、左手にも傷痕[2]があり、それは復活祭前後に活性化して、風呂桶の水をワインに変えたりなどといった奇跡を起こす。
砂漠谷 レマ(さばくたに レマ)
イエス・キリストの(右半身の)生まれ変わり。長い銀髪を結ばずに流している。エリと共に祐太の家に居候し、祐太と同じ高校に通う。一卵性双生児なのでエリにそっくりだが、エリに比べてたれ目がち。イエスの「ゆるーいところ」を受け継いできたとの自己申告の通り、どこかおっとりとした天然な性格。
聖痕《荊冠》は、発動させるとレマの周囲に絶対防御のの壁を作りだす。その間は額の傷は赤く光を放つ[3]。エリと同じく右手にも傷痕[2]がある。
ガブリエル
酒とギャンブルが大好きな巨乳大天使。しょっちゅう祐太にセクハラして面白がっている。天界の聖教育係で、祐太のもとに来る前、エリとレマがいた教会で、シスターとして二人のお世話をしていた。背中には翼が生えていて飛ぶこともできるが、背中が露出する格好でないと翼が出せないので、普段はキャミソール姿。地上生活が長いので運転免許教員免許も持っている様子。祐太たちの通う学校に保健体育の教師として赴任したが、教員会議をサボるなど、ろくに仕事をしていないらしい。だがその一方で、他人の聖痕をコピーして分け与える、彼女にしかない力も持つ。
彼女の聖痕《白百合(テオトコス)》は触れるだけで処女妊娠させ、おまけでソドムとゴモラを滅亡させられる。
るーしー
地獄の底に封印されていた最も呪われた堕天使・ルシフェルなのだが、現在は体が幼女化してしまっている。肌は浅黒く、髪は青みがかって角のような形になっている。永久氷壁の中に封印されていた[4]が、ある時祐太たちのもとに宅配便で送られてきた。普段はTシャツ一丁で過ごしているが、エリがプレゼントしたゴシック調の服も気に入っている。
罪痕《嘆きの川(コキュートス)》は首の周りの四重円。これはるーしーの力の枷でもあり、外側から順に"Caina"、"Anterona"、"Ptolomea"、"Judecca"[4]。これらが消えると、るーしーは本来の竜の姿を取り戻す。
神父
エリとレマを育てた神父。少年っぽさの残る年齢不詳な顔立ちで、髪はプラチナブロンド。セクハラ会話をよくガブリエルとしていたらしく、ろくでもなさでいえば彼女といい勝負。その正体は神様である…が、やはり三十銀貨財団に莫大な額の借金を抱えている。拳銃型の聖痕《有頂天(エムピレオ)》は神の権力の象徴。
香取 紫門(かとり しもん)
ペテロの生まれ変わりで、カトリック教会教皇。30歳前後の、一見するとワイルド系ホストのような男。大富豪の息子に生まれたため、使徒たちの中で唯一三十銀貨財団に借金がない。商才はまるでなく、彼の家の財閥もこの代で終わりと囁かれる。無類の年下好き(前世でもそうだったらしい)で、侍らせているメイドは全員10代。フィリオクェ問題を解決するために祐太たちの前に現れた。
両掌にある逆十字架型の聖痕《大審問官(クオ・ヴァディス)》は、為された3つの質問に相手が答えられなければ、相手の自由を奪える。他にも、天国の門を開く力もある。
燈子(とうこ)
祐太が所属する図書委員会の委員長で、祐太の先輩。きれいな黒髪の持ち主。祐太に女装させたがる趣味がある。育ちのいいお嬢様らしく、喫茶店のオーナーもやっている。株取引もお手の物。

用語

三十銀貨財団(さんじゅうぎんかざいだん)
ユダは生前、天使や悪魔にまで金を貸す金貸しをやっていた。彼は、イエスを官吏に売った際に、報酬として30枚の銀貨を受け取った。イエスの死後、ユダも死に、遺された30枚の銀貨を元手に、ユダが貸した金を取り立てるために作られた財団がこの三十銀貨財団である。天使などの人外の存在にまで金を貸し、債権はたとえ前世のものでも取り立てるが、取り立てのときに荒っぽいことはせず、代わりに小さいながらも気分を害するような嫌がらせを延々と仕掛けてくる。祐太をはじめとしたこの物語の主要人物たちは、三十銀貨財団に億単位の莫大な借金を負っている。
聖痕/罪痕(せいこん/ざいこん)
イエスや使徒たちの生まれ変わり、天使などがもつ。神によって刻まれた痕であり、大部分は特殊な力を発動できる(力によって現れた物も同時に聖痕・罪痕と呼ぶ)。傷同士が触れると反応を起こす。呼び名の違いは、持ち主が聖なるものか、罪人かという違いだけ。

注記

  1. ^ ロンギヌスの槍は、イエス処刑の際に、その死を確かめるために脇腹に突き刺された槍。
  2. ^ a b 手の傷痕は、十字架に磔にされたときに打ちつけられた釘の痕とされる。
  3. ^ 聖書によればイエスは処刑されるとき、その額に荊の冠が被せられた。
  4. ^ a b この設定はダンテの『神曲』を基としている。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


既刊一覧

杉井光、一迅社文庫(一迅社)(発売日は発行前月の20日、1巻は19日)

  1. 2008年8月15日初版発行 ISBN 978-4-7580-4012-9
  2. 2008年11月15日初版発行 ISBN 978-4-7580-4035-8
  3. 2009年2月15日初版発行 ISBN 978-4-7580-4055-6

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