システムの仕事に役立つ、価値ある資格とは何か──。日経ソリューションビジネス(2009年末に休刊)が2002年から掲載してきた調査企画「いる資格、いらない資格」の2011年版を、一挙公開する。新たにユーザー企業の調査を追加し、バージョンアップした。ITベンダーの技術者/営業担当者、ユーザー企業のシステム担当者が「取得すべき」資格を知り、部下の育成や個人のスキル強化の参考にしていただきたい。
(目次 康男)
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本記事は日経コンピュータ11月10日号からの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。本「特集」の全文をお読みいただける【無料】サンプル版を差し上げます。お申込みはこちらでお受けしています。 なお本号のご購入はバックナンバーをご利用ください。
情報処理技術者試験の資格やITベンダーの認定資格など4分野の「取得すべき」資格を調べた。この結果が、下のランキングである。
まずはITベンダーの技術者が「取得すべき」資格から見てみよう。ITベンダーの技術者が「取得すべき」資格の順位は、ITベンダーの技術者、ITベンダーの人事担当者、ユーザー企業のシステム部長といった三者の回答結果を基に作成している。
ITベンダーの技術者は、プロジェクトマネジャー関連資格の取得に力を入れるのが得策だ。情報処理技術者試験の「プロジェクトマネージャ」や、IT関連団体の認定資格「PMP」が、取得すべき資格で1位である。ITベンダーの認定資格としては、日本オラクルとマイクロソフトの認定資格が上位3資格を占めた。
注意したい点は、ユーザー企業のシステム部長や、ITベンダーの人事担当者など、立場によって資格への注目度に大きなギャップがあることだ。ITベンダーの人事担当者の8割以上が、自社の技術者に「PMP」を「取得させたい」と答えた。これに対し、ユーザー企業のシステム部長がITベンダーの技術者に「取得してほしい」とするのは2割に満たない。
次は、ITベンダーの営業担当者が「取得すべき」資格だ。こちらは、ITベンダーの営業担当者とITベンダーの人事担当者の意見を反映して順位をつけた。
調査した4分野の資格それぞれでトップになったのは、「基本情報技術者」、「マイクロソフト認定(OS分野)」、「ITコーディネータ」、「TOEIC(600点以上)」である。営業担当者といえども、ITスキルが求められる。ITベンダーの人事担当者の半数が、営業担当者に「基本情報技術者」を「取得させたい」と回答した。
システム担当者の必須資格も
今回の「いる資格、いらない資格」調査では、システムをITベンダーに発注する側の人材が取得すべき資格も調べた。ユーザー企業のシステム担当者(システム子会社の従業員を含む)が取得すべき資格は何かを見てみよう。
ユーザー企業のシステム担当者が取得すべき資格のベスト3には、「基本情報技術者」、「オラクル認定(データベース分野)」など、ITベンダーの技術者/営業担当者でも人気の資格が挙がる。
ITベンダーの技術者/営業担当者との違いは、セキュリティに関連する資格の人気が高いことだ。情報処理技術者試験の2位に「情報セキュリティスペシャリスト」がつけた。IT関連団体の認定資格では、「ISMS(審査員補/審査員など)」が2位である。
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