ところが、役柄が当時としては女性から共感を得られなかったことや、その演技が自然体過ぎて、まるで彼女自身が“女性の敵”のようにバッシングを受ける。当時、“ぶりっこ”と呼ばれる裕木奈江叩きは、社会現象になったほど。
私生活では99年にヘアメークアーティストと結婚し渡米。後に離婚したが生活拠点のアメリカで女優業を模索し続けた。
2006年にはクリント・イーストウッド監督の映画『硫黄島からの手紙』に出演。が、トントン拍子に出演が決まったわけではない。大作に出演するまでには努力の月日があった。
「アメリカでは俳優の組合があり、権利が守られています。メジャー作品はテレビ、映画とも組合に入らなければ出演できませんので、まずは入れていただけるようにエキストラなどをやりました」
そんな地道な努力が実り、『硫黄島からの手紙』をはじめとする大作へのオーディションに呼んでもらえるようになり、オーディションを勝ち抜いて出演できるようになった。