完了しました
【ハノイ=安田信介】フィリピン政府は、動画配信大手ネットフリックスに対し、オーストラリアなどの情報機関の活動を描くドラマシリーズ「パイン・ギャップ」について、一部の場面の削除を命じたと発表した。南シナ海の領有権問題に関する中国の一方的主張に基づいた「九段線」の地図が登場するためだとしている。
発表は今月1日で、該当場面を含む2話はすでに削除された。
九段線は南シナ海の地図上にU字形に引かれた九つの破線のことで、中国はその内側の領域について主権を主張し、フィリピンなど周辺国と争っている。
比政府は、この地図がドラマで使われたことについて「九段線に正当性があるというメッセージで、領有権問題で優位に立つための中国側のやり方だ」と訴えている。パイン・ギャップは2018年にオーストラリアで制作された。