完了しました
東京五輪から正式種目に採用されたスケートボード。「ストリート」と「パーク」の男女計4種目が行われるが、ストリートは男女とも金メダルの期待がかかる。日本代表監督を務める西川隆さんにルールや見どころを解説してもらった。
ストリート種目とは
ストリートというのは、街中を模した階段や手すりをモチーフにしたコースを使います。東京五輪が決まる以前からストリートリーグという世界最高峰の大会があって、そこで行われているルールを五輪でそのまま使用します。40~45秒の持ち時間で自由演技を行う「ラン」が一つ。それと、一発の技の出来を競う「ベストトリック」。この2つの合計点で順位を競います。見る人の意表を突くような難易度の高い技が魅力です。ストリートは2本と「ベストトリック」5本の計7本を行い、このうち高得点の4本の合計で競われます。
採点基準
例えばランだったら構成や、難易度、高さ、スピードを総合的に見て点数をつけます。ベストトリックは難易度重視。人がやらないことや、技の組み合わせですね。メインになる技があって、それに違ったスタンス(ボードの乗り方)で入るとか、そういう要素が3~4つの複合になると、難易度が上がるので一気に点数が上がります。
審査の仕組み
審査員は5人プラス、ヘッドジャッジと言う形で行われ、最高点と最低点がカットされます。後半にいけばいくほど、難しいトリックをやり始めるので、最初にあまり点数がどんと出すぎてしまうと、後の方がどんどん詰まって行ってしまう。そのバランスを調整するのがヘッドジャッジの役割です。
表彰台への道
競技の中でメインになるセクションをきっちり使いこなすことによって点数に影響が出てきます。前にやった同じトリックをやると、一気に点数を下げられてしまいます。ランでミスなく得点を稼ぐことが必要で、そうすると、失敗した選手よりもちょっと上につけられるので、勝負どころで余裕をもってベストトリックに挑める。最低でもあと2本、8・5から9点台の技を持てば、一気に上位に上がれる計算になります。