直筆の書や革靴など展示、宮沢喜一元首相の記念館が来春オープン…ゆかりの広島・福山市に

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 広島県福山市が整備している市ゆかりの宮沢喜一・元首相(1919~2007年)を顕彰する「宮沢喜一記念館」(仮称)について、枝広直幹市長は19日、来年春にオープンすることを明らかにした。事業推進のために、県民や事業所などから寄せられた寄付額が11月末までに、想定していた倍の3063万円に達している。(清水裕)

宮沢元首相の記念館が整備される松永はきもの資料館(広島県福山市で)
宮沢元首相の記念館が整備される松永はきもの資料館(広島県福山市で)

 「福山市松永はきもの資料館」(松永町)内で、収蔵などに使用されていた部屋(57平方メートル)の改修を今年度に終わらせる。政治家としての功績を紹介する映像や年譜、直筆の書、愛用した品々を展示。はきもの資料館に設けられることにちなんで、生前履いていた革靴の展覧も計画している。

 1991~93年に首相を務め、福山市では日本鋼管福山製鉄所(現JFEスチール西日本製鉄所福山地区)の誘致などに尽力したとされる。名誉県民で、首相就任30周年の節目となった2021年、福山市の「松永地域有志による宮沢喜一顕彰会」が、偉大な政治家をたたえる記念館を設けてほしいと市長らに陳情した。

 枝広市長が要望を受けて昨年の12月議会で、「50年にわたって国政をリードし、戦後復興と経済成長を 牽引けんいん した。功績を広く伝える記念館の整備に着手したい」と表明。今年度予算に3080万円を計上した。顕彰会も協力したいと申し出て、予算の半分にあたる1540万円を募っていた。募集目標を超えた浄財は、市が管理して記念館の映像展示の充実化を図る費用などに充てられるという。

 ◆ みやざわ・きいち =第78代内閣総理大臣。在職期間1991年11月~93年8月。在職日数644日。東大法学部を経て、大蔵省入省。53年に参院議員に初当選し、67年に衆院へくら替えして連続12回当選した。通産相、蔵相などを歴任し、中央省庁再編に伴って初代の財務相も務めた。2003年に政界引退を表明。孫のエマさんは俳優などで活躍している。

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