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東京都葛飾区は、区ゆかりの人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)」をテーマにした観光施設を、JR亀有駅周辺に建設すると発表した。作者の秋本治さん(69)による原画などを展示。オープンは2024年度を予定している。
こち亀は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で16年まで40年間にわたり連載され、刊行した単行本は約200巻に上る。舞台となった亀有地区では漫画の全国的な人気にあやかって、主人公の両津勘吉らの銅像やデザインマンホールを設置するなどして、国内外から観光客を呼び込んできた。区は新たな観光拠点を整備し、「こち亀の街」としての魅力をさらに向上させたい考えだ。
観光施設は、JR亀有駅南口から徒歩3分にある民有地を借りて建設する。建物は地上5階建て、のべ床面積約600平方メートルを予定。登場人物の紹介コーナーを設けるほか、オリジナルグッズを販売し、大人から子どもまで幅広い世代が楽しめる施設を目指すという。区は設計委託費など8900万円を新年度の一般会計当初予算案に計上した。青木克徳区長は7日の記者会見で、「『こち亀』を目当てに、より多くの皆さんに来てもらえるように整備内容を検討したい」と期待を込めた。
また区は同日、コロナ禍で昨年閉店した老舗料亭「川甚」の新館を改修し、25年度の開館を目指すと発表した。地元住民や有識者らでつくる検討会で新館活用と跡地利用の方策を話し合う。このほか新年度一般会計予算案には、区立小学校の水泳の授業で校外のプールを活用する事業に9100万円、大型台風の接近時の垂直避難先となるよう、マンションや商業施設への太陽光発電パネルや蓄電池などの設置補助費として585万円を計上した。総額は2120億円。