ZARDの「負けないで」、レコーディング直前まで練り直された歌詞の跡

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 「負けないで」「揺れるおもい」といった数々のヒット曲を生み出した音楽ユニット「ZARD」のボーカリスト、坂井泉水いずみさん(2007年、40歳で死去)が作詞した中から心に響く言葉を紹介する「ZARD/坂井泉水 心に響くことば展」が、東京都町田市原町田の町田市民文学館で開かれている。直筆の原稿など創作の過程がわかる貴重な資料も展示されている。

ZARDデビュー後の歩みの紹介やコンサート映像なども流れている(町田市民文学館で)
ZARDデビュー後の歩みの紹介やコンサート映像なども流れている(町田市民文学館で)

 坂井さんはZARDとして1991年にデビュー。誰もが経験しそうな場面を切り取り、わかりやすい言葉で人々を励ます歌を作り続けた。

 約70点の展示の中で目に付くのが、「負けないで」のレコーディングの際に使われた直筆の歌詞原稿。所々に赤や黒で書き込みが加えられた形跡が残っている。サビの一部も当初の「最後まで あきらめないで」から「最後まで 走りぬ(抜)けて」と修正されており、ぎりぎりまで歌詞を推敲すいこうしていた様子がうかがえる。

 会場には坂井さんの愛読書や愛用の筆記具、好きだった石川啄木、中原中也といった詩人の書籍なども展示され、坂井さんがどんな刺激を受けて歌詞を紡ぎ出してきたかを垣間見ることができる。世田谷区の男性会社員(53)は「手書きの詞や、曲に対する坂井さんのコメントを見て、グッときました」と見入っていた。

 同館の神林由貴子学芸員は「出口の見えない不安や閉塞へいそく感がある今だからこそ、坂井さんの『ことば』は、力を貸してくれるはず」と話している。

 7月11日まで。観覧料は一般600円、中高、大学生300円。コロナ感染対策のためチケットは事前購入による日時指定予約制。問い合わせは同文学館(042・739・3420)。

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2109297 0 エンタメ・文化 2021/06/08 11:48:00 2021/06/08 13:19:49 2021/06/08 13:19:49 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210608-OYT1I50022-T.jpg?type=thumbnail

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