ロンドンを拠点に活動していたギリシャ人デザイナーのソフィア・ココサラキ(SOPHIA KOKOSALAKI)が夫と娘を遺して死去した。47歳だった。死因は明らかにされていない。
アレキサンダー・マックイーンやジョン・ガリアーノ、ステラ・マッカートニーにフィービー・ファイロなどの才能を育てあげた名門セントラル・セント・マーチンズ美術大学(CMS)の名物教授だったルイーズ・ウィルソンのもとでファッションを学んだソフィアは、同校を卒業後、1999年にロンドンコレクションにデビュー。現代的で洗練された美しいドレープ使いで、将来を嘱望される気鋭デザイナーとして高い注目を集めた。
2001年からはトップショップとのコラボレーションで人気を博し、知名度を拡大。2004年のアテネオリンピックでは、ギリシャを代表するデザイナーとして、開会式と閉会式の衣装デザインを手がけた。CMSの後輩であり、同じくギリシャ出身のメアリー・カトランズは、ソフィアのもとで2シーズン働いている。
凛として知的な女性像を描く彼女のコレクションは着心地のよさでも知られ、クロエ・セヴィニーやキルスティン・ダンストといったファッションアイコンたちからも愛された。
2006年にはヴィオネ(VIONNET)のデザイナーとして、フランスの老舗ブランド復活に大きく寄与。また2007年からは、自身のブランドがディーゼル(DIESEL)やメゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)などを擁するイタリアのファッショングループ、オンリー・ザ・ブレイブに買収されたことにともない、同グループが保有するディーゼルブラックゴールド(DIESEL BLACK GOLD)のクリエイティブディレクターとしても活躍した。
しかし2012年にオンリー・ザ・ブレイブを去ると、慌ただしく競争の激しいファッション業界とは距離を置くかのように、自身のブライダルコレクションをローンチ。2017年まで展開していたが、近年はジュエリーデザインのみに専念していた。