全日本プロレスの宮原健斗(31)が元パートナーの朗報に刺激を受けた。2日(日本時間3日)に黒潮“イケメン”二郎改め樋口“イケメン”壮士朗(28)の米WWE入団が発表された。発奮した宮原は開催中の「世界最強タッグ決定リーグ戦」の逆転優勝へ自信満々。

 元相棒のWWE入団を知った宮原は「ビックリしましたよ。突然だったから。でも彼らしくていいんじゃないですか。パッと来て、パッといなくなって、気づいたら違う場所にいて。何も言わずに姿を消したからなあ」と苦笑いした。

 樋口とは7月に「健斗とイケメンとアキラとHAYATOの大冒険」なるユニットを結成。抜群の連係で白星を重ね、8月30日には諏訪魔(44)、石川修司(45)組が持つ世界タッグ王座挑戦にまでたどり着いた。同王座戦で敗れたことで最強タッグでの巻き返しを狙っていたが、10月に入ると突如連絡が取れなくなり、ユニットは自然消滅。それでも宮原は恨み節を口にすることなく「まだ『おめでとう』は言いませんよ。夢の途中で、これからが勝負でしょうから」とエールを送る。

 さらに拳を握り「ユニットはなくなったけど、これからもそれぞれの場所で大冒険は続くってことでしょ。俺も負けてられませんよ。刺激をビンビンに受けてます。まずは最強タッグ優勝だ!」と決意を改めた。

 復縁した青柳優馬(25)とのコンビで出場中の暮れの祭典だが、成績は芳しくない。開幕2連敗とスタートでつまずいたことが響き、2勝2敗の五分(3日現在)にとどまっている。逆転優勝には、残り3戦全勝が絶対条件。その上、上位勢の星の取りこぼしを待たなければならない。

 それでも、あてもないままWWEを目指して所属団体を飛び出した樋口レベルの楽天家・宮原は「よく考えてください。最初に最低のスタートを切って、そこから逆転したらかっこいいでしょ? いい感じになってるってことなんです。だからここから全勝です、間違いなく」とほほ笑んだ。

 最終公式戦は7日の東京・後楽園ホール大会。「青柳とも日に日にコンビネーションがよくなっていますよ。いつ裏切られるか分からない状況が、いい緊張感を生み出してプラスに働いているんで。優勝して世界タッグを取りにいきますよ」。海の向こうの元盟友をうならせる巻き返しを見せることはできるか。