漫画スラムダンクの「聖地」映画公開受け再び盛況 鎌倉高校前駅近くの踏切 市が警備強化検討

2023年5月10日 10時00分

ゴールデンウイーク中も多くの観光客でにぎわった江ノ電鎌倉高校前駅近くの踏切=鎌倉市で

 人気バスケットボール漫画「スラムダンク」の映画「THE FIRST SLAM DUNK」のヒットを受け、鎌倉市の江ノ島電鉄・鎌倉高校前駅近くの踏切が国内外のファンで混雑している問題で、同市の松尾崇市長は9日の定例記者会見で「(観光客が)コロナ前と同様に集中している」と懸念を示した。現在は土日や大型連休に配置している警備員について、「今後拡大する必要があるか検討したい」と述べた。
 踏切は1990年代に放映されたアニメのオープニングに登場し、ファンから「聖地」として親しまれている。昨年12月に映画が公開されると、踏切を訪れて写真を撮るファンや観光客が増え始めた。今年に入って映画が韓国や中国でも公開されて以降、外国人観光客の姿も目立つ。休日の日中には常に80人ほどが集まっているという。
 一方、車道に出ての撮影や歩道での滞留など、一部の来訪客の迷惑行為が問題になり、住民からの苦情も後を絶たない。市と江ノ電は、土日と祝日や5月の大型連休中の午前10時から午後6時まで警備員を配置し、車道での撮影を規制するなどマナー順守を求めている。
 松尾市長は「警備員がいることで少なからずトラブルは回避はできている」と効果を評価。その上で「早朝など警備員がいない時間帯に混雑すると住民の心配が広がる」として、警備員の配置を平日などにも拡大することも含め、対応策を検討する考えを示した。(砂上麻子)

関連キーワード


おすすめ情報

神奈川の新着

記事一覧