岸田文雄氏 敵基地攻撃能力「有力な選択肢だ」 中期防見直しで「防衛費増」にも意欲

2021年9月13日 12時17分
岸田文雄氏

岸田文雄氏

 自民党総裁選に立候補表明している岸田文雄前政調会長は13日に外交・安全保障政策について記者会見し、弾道ミサイルを相手国領域内で阻止する「敵基地攻撃能力」の保有について「有力な選択肢だ。国民の命や暮らしを守るため、ぜひ議論したい」と述べた。
 岸田氏は「第1撃をイージス態勢で防いだとしても北朝鮮はわが国に届くミサイルだけで500発600発の膨大な数を用意している状況を考えた時に2撃での備えを考えなければならない」と指摘。「これは第1撃とは違いまして、憲法あるいは先制攻撃との兼ね合いについてもしっかり整理した上で考えていく」と述べた。
 さらに岸田氏は、中期的な防衛装備の詳細を定める2019~23年度の「中期防衛力整備計画」を見直す考えを示し、「結果的に防衛費は増額になる」と述べた。
 「わが国をめぐる安全保障環境を考えた時に島しょ防衛、ミサイル防衛、宇宙サイバーさまざまな課題において、状況はますます深刻化している。国民の命、暮らし、自由独立を守るためにしっかりした態勢を作らねばならない。あるべき防衛態勢を考えなければならない」と強調。国内総生産(GDP)1%枠を目安とするかについて「最初からGDP何パーセントとか数字で区切って考えるものではない」と述べた。
 このほか、中国・新疆ウイグル自治区などの人権侵害に対応する人権問題担当の首相補佐官を新設すると表明した。

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