日本男子、4百リレー自由形で最高6位!アベックでリオ切符

[ 2015年8月3日 05:30 ]

男子400メートルリレー予選、アンカーの藤井(右下)を迎える(左から)小堀、塩浦、中村

水泳世界選手権第10日

(8月2日 ロシア・カザニ)
 競泳が開幕し、男子400メートル自由形リレーで日本の男子(中村、塩浦、小堀、藤井)は決勝で3分15秒04のタイムを出し、過去最高の6位に入った。女子(内田、池江、山口、松本)は3分38秒47の9位で予選敗退したが、ともに12位までが得るリオデジャネイロ五輪の出場枠を確保した。

 メダル有力の米国が11位で、予選で姿を消した波乱の幕開け。その中で粒ぞろいの日本が決勝で躍動した。スタートで出遅れたが、第3泳者の小堀が力泳。8位で飛び込み、必死に水をかく。スピードに乗った泳ぎで、3人を追い抜いた。最後も藤井が粘りをみせて、8位だった前回大会の順位を上回った。パワー勝負の種目で世界6位の大健闘に、スタンドから応援する日本代表の仲間から大きな拍手が送られた。

 日本は同日に行われた予選で5位通過。12位までに与えられるリオデジャネイロ五輪の出場枠を確保した。レースをつくったのは2位発進を決めた第1泳者の中村だ。5月に100メートルで48秒41を出し、日本記録を更新。“水車”のように肘を真っすぐ伸ばしたストレートアームが特徴で、「自分の感覚で泳いでいてたどり着いたのがその形」。同種目で05年に日本人で初めて50秒を切った佐藤久佳と同じ腕の使い方で、遠心力を生かしたダイナミックな泳ぎで前進した。

 中村にとって長水路では自身初の世界選手権。待ちに待った大舞台だが「自己ベストを狙っていきたい」と臆することはない。東京・武蔵野高時代から柔軟剤「ダウニー」の愛好家で、緊張を香りで和らげている。「レース前は匂いを嗅げないので、ジャージーに好きな柔軟剤をしみ込ませています」。端正な顔立ちのイケメンは「爽やかな香り」で気持ちを落ち着かせている。

 日本は初めて決勝に進んだ前回大会の8位が最高。五輪の出場枠は得たが、五輪では戦えるタイムではないと出場を見送った。この日の予選後、ベテランの最終泳者・藤井は「日本記録までもう少しなので士気を高めたい」と手応えを口にした。決勝で中村は出遅れたが、リオでは高速水車が先陣を切って表彰台につながる波をつくる。

 ▽男子400メートルリレー決勝 (1)フランス(メテラ、マナドゥ、ジロ、ストラビウス)3分10秒74(2)ロシア3分11秒19(3)イタリア3分12秒53(6)日本(中村、塩浦、小堀、藤井)3分15秒04

 ▽男子400メートルリレー予選 (5)日本(中村、塩浦、小堀、藤井)3分14秒76=決勝進出

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2015年8月3日のニュース