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リネカー氏 英政府“批判”でサッカー番組司会を降板…BBC対応が波紋呼び、シアラー氏らも出演拒否

[ 2023年3月11日 18:31 ]

元イングランド代表のゲーリー・リネカー氏(AP)
Photo By AP

 サッカー元イングランド代表でJ1名古屋でもプレーしたゲーリー・リネカー氏(62)は、英国政府の難民政策批判が問題となり英BBC人気サッカー番組の司会を降板させられた。このBBCの対応が波紋を呼び、リネカー氏を支持するサッカー解説者たちが次々と番組出演を拒否。11日の放送では司会者も解説者もいなくなるという事態になった。

 リネカー氏は英政府が英仏海峡を小型ボートで渡って来る移民らを英政府が不法入国者として排除する法案を7日に発表したことに反応。自身のツイッターで「1930年代のドイツが使ったのと変わらない言葉で、最も弱い立場の人々に向けられた、計り知れないほど残酷な政策」と痛烈批判した。

 この発言に政権与党の英保守党から批判が相次ぎ、BBCは10日の声明で「リネカー氏は政治的問題で偏った立場をとるべきではない」と指摘。公平中立原則に違反したとして英プレミアリーグのハイライト番組「マッチ・オブ・ザ・デイ」の一時的な降板を要請した。

 すると同番組のレギュラー解説者であるイアン・ライト氏、アラン・シアラー氏、マイカ・リチャーズ氏たちが続々と出演拒否を表明。これを受けBBCは、11日の放送では「試合の内容にフォーカスした」とものになると報告。

 さらにBBCの決定については、野党などからも「再考」すべきだと批判の声。「ゲーリー・リネカーを放送から外すというBBCの臆病な判断は、政治的圧力に直面した言論の自由に対する攻撃だ」と指摘。他にもスコットランド首相も「BBCの決定は擁護できない」反応するなど、英国を中心に波紋を呼んでいた。

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2023年3月11日のニュース